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農産物の放射性物質検査を開始  穀検

 (財)日本穀物検定協会(穀検)は7月1日から食品・農産物の放射性物質検査を開始する。申し込み受け付けを6月27日から始めた。

2リットル容器にサンプルを入れビニール袋で包んで測定装置に。装置は分厚い鉛でできており重さは1.5トンもある。 穀検の東京分析センター放射能測定室にゲルマニウム半導体放射能測定装置を2台設置。厚生労働省が定めた「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に基づき、登録検査機関として分析を行う。
 検査項目は放射性ヨウ素131とセシウム134、137。
 検査対象物は食品、農産物一般と水。飲料水のほか、海水、河川水、湖沼水も検査できる。いずれは土壌検査も検討するという。
 検査に必要な試料の量は1点あたり2リットル以上。米・麦なら2kgが必要量となる。ただ、サンプルを均一に容器内に詰めなければならないため、魚や野菜などでは2リットル以上のサンプルが必要となることもあるという。
 2リットルのサンプルなら30分程度で分析結果が示される。数値はkgあたりのベクレル(bq)で検出限界は9ベクレル/kg以下まで確保している。
 検査料金は1点2万円。試料を受け取ってから3営業日で検査結果が示される。報告書は和文、英文のいずれか1通。
 今回設置した測定装置のうち1台は第一次補正予算に盛り込まれた「輸出農産物等放射能検査対応事業」の補助対象のため当面は原則として輸出用食品や農産物の検査のために使用される。穀検では今後も測定装置を増やす予定にしている。
 問い合わせは穀物検定協会本部(TEL03(3668)0911・ホームページ)で。

(写真)
2リットル容器にサンプルを入れビニール袋で包んで測定装置に。装置は分厚い鉛でできており重さは1.5トンもある。


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