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欧州に見る農協の参入 再生可能エネルギー市場  JC総研

 JC総研は「欧州協同組合レター」第8号として「ヨーロッパの農業協同組合の経験」をまとめ、8月8日刊行した。

 東日本大震災では協同組合の活動が大きな役割を果たした。しかしチェルノブイリ後の欧州や旧ソ連ではどうだったか。総研は協同組合ヨーロッパ本部に調査を依頼した。
 レターの副題は「〜チェルノブイリ原発事故から再生可能エネルギー事業の取り組みへ〜」。その内容を2章に構成して報告のかたちとしている。事例は仏英独のうち、フランスのシュガービート生産者農協に焦点を当てて見てみた。
 2006年、砂糖の自由化を迫られて同農協は砂糖用ビートの生産を減らしてバイオ燃料用ビートの生産を増やすという生産転換を提案した。
 報告は、地球温暖化に対する懸念が広がる中で農協が再生可能エネルギー市場へ参入し、農家経済全体の発展に一層貢献できるようになってきた、とする。
 ここに原発問題への一つの解決策を見出すことができるかもしれない。農協のような組織の努力によって原発に対するニーズを後退させて行くことが可能となるのである、との「まとめ」を付け加えている。


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