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13年年明け以降、国内景気は持ち直し 農林中金総研の経済見通し

 農林中金総合研究所は11月15日、2012年から14年度の経済見通しを公表した。

 国内景気は2012年春頃に「山」を通過し、すでに後退局面にあると分析。12年10〜12月期もマイナス成長が続くと予想するが、13年に入れば徐々に世界経済の底入れの影響が出て国内景気も緩やかに持ち直しを始めると予測した。
 12年度を通じての実質GDP成長率は2年ぶりのプラス成長となる0.8%と予測。名目GDP成長率は0.0%とかろうじてマイナス成長を避けることができそうだという。いずれも前回予測(8月)からは大幅に下方修正した。
 13年は復興需要が下支え役となり、担い手も「公的部門」から「民間部門」へと徐々にシフトしていくほか、米国や中国など世界経済全体の持ち直し傾向が強まっていくといい、外需も一定の牽引役を果たす。また、14年度からの消費税増税を前に一段の金融緩和措置が講じられるほか、消費税引き上げ前の駆け込み需要も発生するなどの要因で13年度を通じての実質GDP成長率は1.3%を見込んだ。名目では0.6%を確保すると予測した。
 ただし、14年度は消費税引き上げの景気下押し効果で景気実勢は低調となり、実質GDP成長率は0.7%と予測。名目は2.1%と17年ぶりに名実逆転が解消するとしている。ただし、名実逆転は消費税の引き上げが要因だという。


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