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売上高昨年下回る 五輪なども影響  外食市場7月の動向調査

 日本フードサービス協会は平成24年7月の外食産業市場調査結果を8月27日発表した。

 7月は前年比約98%と2カ月ぶりに前年を下回った。土曜日が前年より1日少なかったことがファストフード洋風やファミリーレストランなどに影響したこと、ディナーレストランや居酒屋を中心にロンドンオリピックによる「外食控え」がみられたこと、また居酒屋には金曜が1日少なかったことなどもマイナス要因となった。
 さらに月の前半は去年より気温が低かったことなど天候要因も下向き圧力となった。
 業態別では、ファストフードの洋風が前月に続き値ごろ感のあるメニューに力を入れるなどで、客数を伸ばしたが、土曜日が少ない影響もあり、客数増のプラス要因が、客単価低下のマイナス要因をカバーしきれず、売上高は前年比約96%となった。
 和風は、全体的に引き続き価格が高めの季節メニュー・新メニューの投入が奏功。客単価は前年を上回って売上高は4ポイント強増加した。
 めん類は出店効果などで好調だったが、持ち帰り米飯・回転ずし及びその他は土曜日数減などで売上高は前年を下回った。
 ファミリーレストラン業態の全体の売上高は前年を下回った。
 しかし焼き肉は、食中毒事件や放射性物質などの風評被害に苦戦した昨年に比べると、前月に続き客数は前年を上回り、売上高も約118%と飛躍した。
 パプ・居酒屋業態はこれまで好調だったパブ・ビアホールまでが売上げマイナスとなった。しかしスポーツ観戦のできる一部のパブ・ビアホールでは五輪が若干客足にプラスした。
 ディナーレストラン業態では昨年秋以降11カ月ぶりに前年比マイナスとなった。
 喫茶業態では、時間帯別セットメニューや新商品の投入などで顧客の支持を得たが、月前半は冷たいドリンクなどが不振だった。


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