幸福感に経済効果【消費者の目・花ちゃん】2022年9月10日
還暦を過ぎると、健康寿命を意識せずにはいられません。健康寿命とは、介護を受けたり寝たきりになったりせずに日常を送れる期間を示すもので、厚生労働省が3年ごとに発表しています。直近の調査(2019年)では、男性72・68歳、女性75・38歳だったとのことです。ほ場で顔を合わせる農家の皆さんは、朗らかで元気な方が多いので、農業従事者の健康寿命は国民の平均よりも長いのではないかとも思えるのですが、高齢化は着実に進んでいます。
ビジネスの世界では、従業員の健康状態が損なわれたり、幸福感を感じられなかったりすると、本来のパフォーマンスを発揮できない状態となり、業績の悪化の一因になっているといわれています。欧米では、「従業員の幸福感向上が長期的には業績アップにつながる」という研究結果が発表されるや、幸福学を経営に取り入れる企業が増えています。日本でも最近、社員の「Well-Being(ウェルビーイング)」の実現に取り組む企業が増えてきました。
この「Well-Being」という状態は、肉体的な健康、感情としての幸せ、十分な福祉を包含した広い意味での健康を意味していて、「良好な状態」と訳されます。「良好な状態」にある人は、理念や夢を語り、チャレンジ精神に富み、仕事への思い入れが強く、やる気や思いやりに溢れています。幸福感を感じている人は、そうでない人に比べ7・5~10年寿命が長いという調査結果や、期待寿命が1%増加すると、年間GDPの5%以上の増加と同等の経済効果があるという研究結果もあるそうです。
国民全体が「良好な状態」になれば、日本が抱えている諸問題はおおむね解決しそうな気がします。ぜひ、国を挙げて「Well-Being」の実現に取り組んでもらいたいものです。
(花ちゃん)
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