【新組合長に聞く】JAうつのみや(栃木県)佐藤組合長「バランス取れた作物生産を底上げ 行政と共に担い手確保を」2023年7月28日
今年新たに就任したJAの組合長に、直面する課題や今後の抱負について聞く「新組合長に聞く」。今回は5月26日に選任されたJAうつのみや(栃木県)の佐藤俊伸組合長に聞いた。
JAうつのみや
佐藤俊伸組合長
佐藤組合長は、直面する課題として、担い手の確保を挙げる。「管内は平場が中心ですが中山間地もあり、耕作条件の悪い農地はどうしても担い手の確保が厳しくなる。農地は一度荒らすと再生するのが難しく、特に土地利用型の引き受け手の確保が課題と考えています」と語る。
こうした担い手の確保に向けて、JAの子会社が農地を引き受けて運営しているが、耕作条件の悪い農地が中心であるため経営面に課題があるという。「地域や農地を守るという意味で多少経営が厳しくてもやむを得ないとの見方もある一方で厳しい声もあります。JAだけで解決できない面もあるので、行政と一体となって農地を守る組織づくりを進めたいと考えています」と強調する。
一方、イチゴ生産などは好調で、新規就農者の9割がイチゴ栽培を希望する人気ぶりという。「様々な支援メニューがあるうえ収益的にも魅力があり、イチゴ団地も造成されているのでさらなる拡大が期待できます。こうした園芸部門はしっかり伸ばしたいと思います」と語る。
JA管内の人口は約57万人で、東京圏から約100キロと大消費地に近い強みを持つ。佐藤組合長は「管内では園芸から畜産までバランスの取れた様々な作物があります。全体を底上げする形で振興に努め、持続可能な農業を続けていける基盤をつくっていきたいと考えています」と抱負を語った。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日