農業法人出資が100億円突破 アグリビジネス投資育成(株)2020年11月5日
アグリビジネス投資育成(株)は11月4日、農業法人への累計出資額が100億円を突破したと発表した。

アグリビジネス投資育成はJAグループと日本政策金融公庫の出資で2002年10月に設立。経営規模の拡大など意欲のある農業法人等の株式の取得・保有を通じ、出資先の自己資本充実の促進と健全な成長発展を図ることで、農業の持続的な発展を支援している。
同社では、さまざまな出資ニーズに応える主な商品として、創業間もない経営体を支える「アグリシードファンド」、災害や家畜伝染病、新型インフルエンザ、コロナウイルス等を対象とした「復興ファンド」などの商品を提案。近年では自然災害の発生頻度が増え被害範囲が拡大していることから、それまで災害発生の度に個別に設置していた「復興ファンド」を昨年度から常設化。今年3月からコロナ禍の影響で経営に打撃を受けた農業法人も出資の対象に加えた。
同社によると、47都道府県の累計出資件数は10月30日時点で594件まで拡大し、出資金額は100億800万円となっている。10月末現在の都道府県別の出資額は北海道が13億6500万円(出資件数38件)と最も多く、次いで福島県が8億1000万円(同33件)、宮城県の6億4000万円(同34件)、愛媛県の5億5200万円(同17件)と続いている。
出資先の農業法人件数は全体で551件となり、営農別では野菜184件(24億8500万円)、家畜145件(42億9300万円)、稲作106件(10億2700万円)の順で、運転資金を目的とした出資が225件と最も多くなっている。
同社では輸出をはじめとする経営拡大や高齢化に伴う円滑な事業承継など、農業法人が抱える経営課題の多様化が進む中、経営課題の解決に向けたサポートを行い農業の成長産業化に貢献していくことにしている。
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