近江米新品種「きらみずき」販売開始 県内JA直売所で10月上旬から 滋賀県2023年10月10日
滋賀県は、近江米の新品種「きらみずき」をこの秋から販売開始。大粒で食べごたえがあり、瑞々しい甘さが特長の米で、滋賀県内のJA直売所では10月上旬から、スーパーでは11月下旬から店頭に並ぶ。
「環境こだわり米」・「オーガニック米」
「きらみずき」は、滋賀県農業技術振興センターで育成された新品種。大粒でしっかりとした食感、すっきりとした瑞々しい甘さが特長で、噛むほどに甘さが広がる。オーガニック栽培をはじめ、農薬や化学肥料を極力使わない環境こだわった栽培に限定し、全国でも初めてといえる厳しい栽培基準を県域で設けており、近江米の主力品種になると期待されている。
「きらみずき」は、JAの通販サイト「JAタウン」などから購入可能。スーパーなどの店頭販売は、今年度は滋賀県内が中心となり、2024年度以降は京阪神や首都圏での販売を予定している。
「きらみずき」の環境こだわり栽培
滋賀県では、米をはじめとする多様な農作物で、農薬や化学肥料の使用量を通常の半分以下に減らすなど、琵琶湖をはじめとする滋賀県の豊かな自然環境に配慮した「環境こだわり栽培」を推進してきた。「きらみずき」はこの「環境こだわり栽培」の中でも、特に厳しい基準の栽培法でのみ栽培されている。
「きらみずき」は、2013年に登場した「みずかがみ」以来、10年ぶりとなる近江米新品種。近年、米の栽培では、台風や長雨、高温の影響によって収量や品質が低下するケースが増えていることから、県農業技術振興センターは、食味、収量性、玄米外観品質のほか、耐倒伏性や高温登熟性にも優れ、様々な気象条件でも安定して栽培しやすい新品種として「きらみずき」を育成した。
野洲市の生産者で中道農園の中道唯幸さんは「きらみずき」について、「最近のお米コンテストの状況からみても、現代の若い人には噛み応えのあるお米が好まれる傾向にあるので、"きらみずき"は時代に合うと思う。また、生育が良く、根っこをしっかり張る強い品種なので、オーガニックでも育てやすい。農家としても、文句なしのお米だと感じている」とコメントしている。
名称は、炊きあがりがキラキラ艶やかで、すっきりとみずみずしい甘さであることや、日本一の琵琶湖を有する滋賀県から誕生する新しい近江米が、みらいに向かってキラキラと輝き続けられるよう願いをこめて「きらみずき」と命名された。
2023年の稲刈り直前の「きらみずき」
大粒でしっかりとした食感、すっきりとした瑞々しい甘さが特長で、噛むほどに甘さが広がる「きらみずき」。粒が大きいことから丼物にも合うほか、洋食、肉料理など幅広い料理との相性もよい。食味官能検査においても、グラフのように「コシヒカリ」と同等以上の数値が出るなど高い評価を得ている。
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