【農協協会 JAの米実態調査 23年産米・3】飼料用米 作付け減少傾向 WCSは増える2024年8月26日
(一社)農協協会が全国各地のJAの協力で実施している「JAの安心・安全な米づくりと防除対策について」の2024年度(2023年産米)調査結果がこのほどまとまった。
今回は主食用米以外への作付け転換の動向をみる。
主食用米以外への作付け動向では、どんな傾向が見られるのか。
加工用米の作付け面積は、1JA当たり全国平均で179haだった。
北海道は184ha、東日本は246ha、西日本は61ha、九州は149haだった。

24年産の作付け見込みは全国平均で181ha、28年産は同198haと増産の意向が示された。北海道は横ばいだが、他地域は28年産では23年産より10haから30ha程度作付けを増やす見込みとなっている。
米粉用米は全国平均で52ha。北海道は13ha、東日本は80ha、西日本は16ha、九州は54haとなった。今後の見込みは全国平均で28年産で54haと横ばいとなっている。

飼料用米 減少傾向くっきり
飼料用米は全国平均で242ha、平均単収は535kgとなった。作付け面積は前回調査の254haから減少した。前回調査と比べると北海道は▲7haの142ha、東日本は▲20haの393ha、西日本は▲11haの117hat軒並み減少した。ただ、九州は前回調査と同じ92haで今後も同様の作付け面積を見込んでいることが示された。

畜産地帯でもある九州では耕畜連携による需要に応じた飼料米生産の取り組みが行われていることがうかがえる。他の地域は一般品種による飼料用米生産への支援単価が24年産から段階的に引き下げられることを受けて、23年産の作付けから作付けを減らす方向が示された。
一方でWCS用稲は前回調査でも明らかとなったが、今後、増加する見通しだ。

全国平均では198haで28年産には211haまで増える見込みとなった。北海道は59haが同105haと倍近く伸び、東日本では108haが同115ha、西日本では59haが同72ha、九州では497haが同506haといずれも作付けを増やす意向が示され、飼料用米からWCS用稲への転換が進むことがうかがえる。
輸出用米の作付けも意欲的なことが示された。
全国平均で58haで前回調査よりも17ha増となり、28年産では68ha作付けされる見込みが示された。

地域別にみると北海道は80haが28年産では103ha、東日本は65haが同66haと横ばい、西日本は14haが同18ha、九州は12haが同21haへと増加する見込みが示された。輸出米の産地づくりに意欲的であることが示された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日




































