備蓄米放出でも価格上昇銘柄も 3月の相対取引価格2025年4月21日
農水省が4月18日に公表した24年産米の相対取引価格は、備蓄米の取引が含めれたことから初めて前月より低下した。ただ、銘柄によっては前月より価格が上昇した銘柄もある。
3月の相対取引価格は全銘柄平均で60kg2万5876円で2月と比べて609円、2%下がった。農水省は備蓄米の放出に「相場を冷やす効果はあった」としている。ただ、過去3番目の価格であり、3月までの年産平均価格同2万4500円は過去最高価格となっている。
相対取引数量は16万9000tで前月から横ばいだが、対前年同月比では20%減となった。16万9000tのうち、第1回入札で落札した24年産の備蓄米も数万t含まれている。第1回入札の加重平均落札価格は60kg2万2900円だった。
今回の相対取引価格をみると、備蓄米の販売量が多かった青森まっしぐらが前月比80%の同2万4971円、山形はえぬきが同94%の同2万5113円、福島ひとめぼれが同88%の同2万8102円などとなっている。
一方、銘柄によっては価格が上昇したもののある。
新潟コシヒカリは佐渡産が同158%の同3万8965円、魚沼産は同109%の同2万8912円、岩船産は同105%の同2万6169円となった。当初の計画どおりの販売に向けて卸が高値でも取引をしたとみられる。
今回の政府備蓄米の放出で24年産米は14万t売り渡され、その価格が相対取引価格全体に影響を与える。4月の相対取引価格にも24年産備蓄米の価格が影響するとみられる。
また、第3回以降の備蓄米の放出は23年産米となる。23年産米が含まれた第2回目の入札では落札平均価格が60kg2万2380円と1回目より500円ほど下がった。今後、23年産備蓄米の販売価格水準が24年産相対取引価格にどう影響するか、5月以降の相対取引価格が注目される。また、農水省は端境期まで備蓄米の放出を継続するとしているが、米価への影響をふまえて、放出をどう判断するかが問われていく。
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