組合員19万人超 全国3位に 和歌山 県1JAへ8JAが調印2024年6月6日
和歌山県内の全8JAは6月4日、県1JA合併に向け合併契約調印式を和歌山市内で開いた。合併予定日は2025年4月1日、実現すれば全国で7例目の県1JAとなる。
和歌山県8JA合併契約調印式
和歌山県のJAは2015年の第28回県JA大会で「合併構想も含めて検討する」との決議を採択し協議を進めてきた。
同県は全国を上回る速度で人口減少と高齢化が進行し、農業生産基盤の脆弱化がさらに進行することが懸念されるなか、8JAが合併して中央会・連合会の機能を承継するなど合理化を図ってJAの機能を発揮していくことで合意した。
合併するのは、JAわかやま、JAながみね、JA紀の里、JA紀北かわかみ、JAありだ、JA紀州、JA紀南、JAみくまの。新JAの名称は「和歌山県農業協同組合」とする。
合併が実現すると組合員数は19万2000人余りで全国で3番目となる。販売品取扱高は560億円(全国4位)、購買品取扱高は305億円(同4位)、貯金残高は1兆8334億円(同4位)、長期共済保有高は3兆1116億円(同5位)の規模となる(2023年度決算の合算)。
経済連のJA和歌山県農は合併日から1年以内に包括承継する。JAバンク和歌山信連とJA和歌山中央会は、合併当初は効率化信連、簡素な中央会とするが、3~5年後に包括承継する。JA共済連和歌山は全国組織のため県本部を存置する。
新JAの本店は和歌山県JAビルとし、現在の8JAの管内を区域とする地域本部を置く。地域本部の各事業機能は段階的に本店に集約し、5年目以降をめどに県域一体的な運営体制に移行する。ただし、営農・販売事業について一体販売、一元販売への移行状況をふまえて集約の方向性を検討する。
新JAは▽販売力と仕入力の強化による魅力ある力強い農業の実現、▽全国トップクラスの生産量を誇る果樹産地と特色ある園芸産地の堅持、▽総合事業や協同活動の展開を通じた地域活性化への貢献などをめざす。
合併契約調印式で次本圭吾JA和歌山中央会会長は「農業を基軸として地域に根ざした協同組合であることが変わるものではない。変わるべき部分、変わらざるべき部分をしっかり見極め、組合員、地域から必要とされるJAをめざす」などとあいさつした。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日