2025人事バナー縦
JA全農人事情報
左カラム_病害虫情報2021
新聞購読申込 230901
農協研究会
左カラム_コラム_正義派の農政論_pc
左カラム_コラム_米マーケット情報_pc
左カラム_コラム_地方の眼力_pc
左カラム_コラム_食料・農業問題 本質と裏側
左カラム_コラム_昔の農村・今の世の中_pc
左カラム_コラム_花づくり_pc
左カラム_コラム_グローバルとローカル_pc
左カラム_コラム_TPPから見える風景_pc
左カラム_コラム_ムラの角から_pc
ニッソーグリーンSP:マスタピース水和剤
FMCセンターPC:ベネビア®OD
日本曹達 ミギワ10フロアブル 231012 SP

【農協研究会】行政との連携で都市型農業を推進 JAはだので現地視察(2)2026年2月26日

一覧へ

農業協同組合研究会(会長:谷口信和東大名誉教授)は2月25日、神奈川県秦野市で現地研究会を開いた。地元のJAはだのは2005年に市・農業委員会との三者で「はだの都市農業支援センター」を設置し、「地域づくり」「人づくり」「ものづくり」に取り組んでいる。全国から約30人が参加し、「はだの市民農業塾」や直売所「じばさんず」を視察し、担い手育成や都市農業の可能性を探った。

「伊藤農園」の伊藤総司代表「伊藤農園」の伊藤総司代表

三位一体の支援が支えに

はだの都市農業支援センターの取り組みに続いて、秦野市で新規就農した「伊藤農園」の伊藤総司代表(45歳)が経験を紹介した。

母方の実家が新潟県の米農家で、幼い頃から手伝いを通じて植物に親しんできました。植物を学びたいと考え、東京農業大学農学部に進学し、研究室ではピーマンの栽培やDNA解析にも取り組みましたが、研究よりも「作る」仕事の方が自分に向いていると感じ、愛媛県の農業法人に就職しました。

野菜づくりに携わる中で独立就農への思いが強まり、都市に近い場所で農業をしたいと考えて首都圏の自治体を回りました。しかし受け入れ先は少なく、役所とJAを行き来する状況が続きました。そうした中、秦野市のはだの都市農業支援センターはワンストップで課題を解決してくれ、基礎セミナーコースに3年間通い就農することができました。

JA、市役所、農業委員会が三位一体で支援してくれた点が大きな支えとなり、就農後も相談に乗ってもらっています。就農から15年以上が経ち、人口の多い都市立地の強みを生かし、直売所「じばさんず」では出荷すれば売れる環境があります。インターネット宅配では、横浜や東京の顧客にも送料が安い。体験型農園の講師も務め、市民に農業を体験してもらう活動にも取り組んでいます。今後も都市農業の可能性を追求するとともに、新規就農者を応援していきたいと考えています。

「名水湧く湧く農園」を経営する和田礼子さん(左)と参加者「名水湧く湧く農園」を経営する和田礼子さん(左)と参加者

都市の体験型「名水湧く湧く農園」

秦野市平沢にある体験型農園「名水湧く湧く農園」は、2018年にオープンした家庭菜園向けの体験型農園。生産緑地に登録された約300坪の敷地を活用し、都市住民が安心・安全な野菜づくりを学び、楽しめる場を提供している。20平方メートルの70区画と12平方メートルの30区画を設け、年間使用料は20平方メートルが5万円、12平方メートルが3万5000円(いずれも税込)。利用期間は4月から翌年2月末までで、3月は堆肥投入と土づくりを行う休耕期間としている。

農園では、4月第1週の土曜日から年間10回の講習会を実施する。同一内容の講習を複数回開催し、土曜午前・午後、日曜午前、月曜午前など、現役世代や家族連れが参加しやすい日程を設定。働き方改革の観点から日曜午後の開催は見直した。参加者は1回20~30人程度。LINE登録者へ事前に講習資料を配信し、現地では実演を交えながら理解を深める。

年間約27種類の野菜を栽培し、青じそやバジルなどのコンパニオンプランツも導入。アブラナ科とキク科を組み合わせるなど、農薬に頼らない栽培を基本とし、農薬使用は年1~2回程度に抑えている。自然由来の防除液も用意し、参加者自身が管理できる仕組みを整えている。利用者の約90%がリピーターで、家庭菜園を長く楽しむ人が多い。年2回の交流イベントも行い、食事会やみかん狩りなどを通じて参加者同士のつながりを育んでいる。JA本所の調理室を活用した料理教室も企画し、青パパイヤなど地域資源を生かした食の提案にも取り組む。

区画栽培に加え、茶の木やブルーベリー、梅、ゆずなども植栽し、収穫や加工方法を紹介。畑に来ることで「育てる」だけでなく、食文化や暮らしの楽しみが広がる工夫を重ねている。栽培管理が難しい作物については、農園側で育てたものを作物に応じて1本数百円程度で収穫してもらう方式を取り入れている。利用者の負担を軽減しながら、旬の野菜を楽しめる仕組みだ。

鳥獣被害への対応や作付け計画も利用者アンケートを反映しながら毎年見直す。夏場は日陰づくりを進め、栄養価の高い沖縄の宮古島オカワカメを自由収穫できるようにするなど、都市農園ならではの工夫を積み重ねている。農園を運営する和田礼子さんは、「自分の区画だけでなく、畑に来れば新しい発見がある場所にしたい」と話す。都市の中で農に触れ、食卓を豊かにする体験型農園として、地域に根差した取り組みを続けている。

「村上いちご園」の村上洋氏「村上いちご園」の村上洋氏

観光型の「村上いちご農園」

続いて、秦野市戸川の「村上いちご園」を視察した。園主の村上洋氏は東京農業大学卒業後、父方の家業だったカーネーション栽培から観光型いちご農園に転換して8作目。家族経営で運営し、年間約1万人が来園する。秦野市内には複数の観光いちご園があり、JAいちご部会の生産者とも情報交換を行うなど連携している。

同園では10種類以上のいちごを栽培。来園者の嗜好を踏まえて品種は毎年更新し、数年間の試作を経て定着させる。神奈川県育成品種「かなこまち」にも期待を寄せる。ハウス三連棟を1棟増設し、栽培面積は現在約1000坪、栽培本数は約1万5000本に拡大した。年内はクリスマス需要向けの直売が中心。年明け以降は観光いちご狩りが主体となり、売り上げの約9割を占め、残りはJAはだの直売所「じばさんず」などに出荷している。

10種類以上のいちご品種を栽培10種類以上のいちご品種を栽培

栽培は高設栽培を採用し、培地にヤシガラなどを充填する。肥料は有機質主体で化学肥料の使用を抑制。コバエ対策には粘着式ナノテープを活用している。また、病害虫対策では天敵農法を導入。ダニ類やアザミウマ類の発生時期が早まるなか、おがくず内に生息する益虫を活用し減農薬栽培を進める。受粉にはマルハナバチを利用し、安定した着果を確保している。

9月下旬から10月初旬に定植し、11月中旬に収穫を開始し、ゴールデンウイーク明けまで続く。近年は夏季高温による苗づくりへの影響が大きく、村上園主は「収量の8割は苗で決まる」と指摘。7~8月の高温で花芽分化が遅れる傾向があり、施設冷却がなければ年内出荷が難しい年も増えているが、同園は観光農園型で「年明け需要が中心のため影響は比較的小さい」という。

入園予約は、手数料が高い外部予約サイトから自社ホームページに移行し、手数料を2~3%程度に抑えた。料金はシーズン別に設定し、1月は大人3000円、2月は2800円。4~5月には低く設定する。いちごの食べ放題時間は30分から、2年前に40分に延長した。

視察後、宮永組合長は、「現実的には後継者の離農も多く、隣の市の農業者が引き受けて経営も安定させた例もある。こうした取り組みはJAだけでは難しく、行政の役割りが大きい。後に続くJAも頑張ってほしい」とエールを送った。

重要な記事

241029・日本曹達 くん煙:右上長方形SP

最新の記事

クミアイ化学右カラムSP

みどり戦略

Z-GIS 右正方形2 SP 230630

注目のテーマ

注目のテーマ

JA共済連:SP

JA人事

JAバンク:SP

注目のタグ

topへ戻る