JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機質資材を活用した施肥(29)【今さら聞けない営農情報】第210回2023年7月29日
みどりの食料システム法が施行され、国内の肥料資源(特に有機質資材)を活用した施肥の重要度が増しています。そこで本稿では、堆肥、汚泥肥料、食品残渣、有機質肥料、緑肥作物といった有機質資材を有効活用するために必要な知識として「有機質資材が持つ作物の健全な生育に役立つ効能」について紹介しており、順次、有機質資材利用にあたって理解しておきたい基本的事項をご紹介しています。
今回は、堆肥の種類とそれに含まれる肥料成分を数回に分けてご紹介します。
主な堆肥には、「稲わら堆肥」、家畜ふん堆肥である「牛ふん堆肥」、「豚ぷん堆肥」、「鶏ふん堆肥」、樹皮を材料とする「バーク堆肥」、その他、「籾がら堆肥」、「都市ごみコンポスト堆肥」、「下水汚泥堆肥」、「食品産業廃棄物堆肥」があります。
これらの堆肥は、肥料的効果や土壌の物理性改善を期待して施用されますが、堆肥の種類によってそれぞれの役割に得手不得手があります。大まかにわけると、肥料的効果が大きいものは、物理的効果が小さく、物理的効果が大きいものは肥料的効果が小さくなる傾向があります。
これは、堆肥の原材料となる有機質資材のC/N比の差が大きな要因となっており、原材料のC/N比が小さいものほど肥料的効果が大きくなり、C/N比が大きいものほど物理性改善効果が大きくなります。
このため、実際の土壌の状態によってどの堆肥を使用したら適切かを判断し使い分ける必要があります。このため、あらかじめ土壌診断を行い土壌の状況を把握しておくことをお勧めします。
以下の施用効果ごとに堆肥名と注意事項を整理しましたので参考にして下さい。
◇ ◇
本コラムに関連して、ご質問や取り上げてほしいテーマなどがございましたら、コラム・シリーズ名を添えてお問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日