個別農業経営体 粗収益626万円-平成30年2019年12月11日
農林水産省は12月6日、平成30年の個別経営の経営収支を公表した。全国平均の1経営体あたりの農業粗収益は626万円となった。
4100余りの経営体を集計している統計で全国平均で平成30年は経営耕地面積は2.8ha、自営農業労働時間は1945時間となった。
粗収益のうち農業経営費が452万円となり、その結果、農業所得は174万円となった。前年に粗収益は+0.4%と横ばいだが、農業雇用労賃が+15.1%、光熱動力費が+10.8%と上昇するなどで、農業所得は▲8.7%となった。
主副業別では、主業経営体の農業粗収益は2028万円で農業所得は661万円となった。準主業経営体(農業所得50%未満)では同544万円と同42万円、副業的経営体(65歳未満の農業就業者がいない経営体)では同247万円と同57万円となった。
経営耕地面積と自営農業労働時間は、主業経営体で7ha、5000時間、準主業経営体で2.4ha、2200時間、副業的経営体で1.7ha、1000時間となった。
水田作経営(延べ作付面積1.8ha)では農業粗収益は265万円(▲4.3%)、農業所得は56万円(▲20.1%)となった。作業受託料(+11.0%)、光熱動力費(+8.1%)などが増加した。
畑作経営(同5.1ha)では同905万円(▲5.1%)と同286万円(▲17.7%)となった。このうち北海道(同28.4ha)では同3664万円(▲2.7%)と同1208万円(▲11.4%)となった。畜産収入などが増えた一方で農業雇用労賃、光熱動力、支払地代、農用自動車代などが増えた。
露地野菜作経営(同1ha)の農業粗収益は634万円(+6.2%)、農業所得は245万円(+4.5)となった。施設野菜作経営(同4500m2)では同1292万円(+3.3%)と同(508万円)となった。
果樹(1ha)は同642万円(+8.1%)と同254万円(+12.5%)となった。
酪農経営(月平均搾乳牛飼養頭数49頭)の農業粗収益は6587万円(+5.0%)で農業所得は1360万円(▲15.1%)となった。乳牛の購入費用などが上昇した。繁殖牛経営(月平均繁殖雌牛飼養頭数16頭)は同1168万円(▲7.2%)と同373万円(▲30.1%)となった。雇用労賃や負債利子などが上昇した。
肥育牛経営(月平均肥育牛飼養頭数112頭)では同7601万円(+1.1%)と同898万円(▲9.5%)となった。
一方、組織法人経営の経営収支は、農業粗収益1億6405万円(▲5.0%)で、農業経営費が1億4800万円(▲3.2%)で、その結果、農業所得は1605万円(▲19.0%)となった。

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