農業産出額 2100億円減-平成30年2020年1月16日
平成30年の農業総産出額は9兆558億円で前年に比べ2184億円減少(▲2.4%)した。1月15日、農林水産省が公表した。
農業総産出額は平成27年以降、3年連続で増加してきたが、30年は野菜、豚、鶏卵など生産量が増加し価格が低下したことから生産額は減少した。
品目別では米は59億円増加し1兆7416億円(+0.3%)となった。農水省は、国による生産数量目標の配分廃止などの米政策改革で生産者自らの判断で需要に応じた生産を行ったことで低価格帯を中心に米価が上昇したと分析している。
野菜は1296億円減少し、2兆3212億円(▲5.3%)となった。要因としては簡便性や機能性、食味など消費者ニーズに合ったミニトマトの生産が拡大したものの、だいこん、レタス、はくさいなど根菜類や葉茎菜類が冬場の温暖な天候で生育が良好で価格が低下したことが影響したと考えられている。
豚は432億円減少し6062億円(▲6.7%)となった。要因としては大規模生産者が生産を拡大するなか、家計需要の伸びを背景に30年7月から8月には豚肉価格が最高水準となったが、10月以降は前年を大きく下回ったことが影響したと考えられている。価格指数は90.7となった(平成27年=100)。
鶏卵は466億円減少し4812億円(▲8.8%)となった。旺盛な需要に対して平成29年以降毎年、鶏卵生産量が過去最高を記録したが、需給が緩和し相場が前年を大きく下回って推移したことが影響したと考えられている。価格指数は85.4となった(平成27年=100)。
生産農業所得は総産出額の減少で前年に比べ2743億円減少し3兆4873億円(▲7.3%)となった。
(関連記事)
米が大幅に減少 農業生産額上位5道県 農水省都道府県別農業産出額統計(20.01.16)
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