農林漁業者の昨年の自殺者数は298人 うつ病など健康問題が原因・動機で最多2022年3月18日
厚労省は3月15日、昨年1年間の自殺の状況を公表した。農林漁業者の自殺者数は298人で、前年を11人下回ったが、男性は増加した。原因・動機別では、うつ病など「健康問題」が111人と最多だった。
厚労省がまとめた「令和3年中における自殺の状況」によると、昨年1年間の国内の自殺者数は、2万1007人で、前年を74人(0.4%)下回った。このうち男性は1万3939人(前年1万4055人)、女性は7068人(同7026人)で、男性は12年連続で減少したが女性は2年連続で増加した。
職業別に見ると、農林漁業者は298人(男性270人、女性28人)で、前年の309人(男性259人、女性50人)を11人下回ったが、女性が減少したのに対し男性は増加し、全体の傾向とは逆の結果となった。
このうち年齢別では、「60~69歳」が67人(前年70人)と最多で、次いで「70~79歳」が63人(同62人)、「50~59歳」が51人(同57人)、「40~49歳」が39人(同42人)と、農林漁業の担い手の中心となる年代が多くを占めた。
原因・動機別では、うつ病や身体の病気など「健康問題」が111人(前年132人)で最多となったのを始め、負債や事業不振など「経済・生活問題」が68人(同66人)、夫婦関係の不和や家族の将来悲観など「家庭問題」が60人(同62人)となった。
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