12月の野菜生育状況 前月高値品目の価格 徐々に落ち着く見込み 農水省2024年12月2日
農林水産省は11月29日、東京都中央卸売市場に出荷される12月の野菜の生育状況と価格見通しを主産地等から聞き取り、結果を公表した。12月は、夏秋の産地から秋冬の産地への切り替わり等に伴い、平年並みの価格に落ち着く野菜が増える見込み。前月高値の品目についても、徐々に価格が落ち着くと見込まれる。
<主要野菜の生育、出荷および価格見通し>
◎だいこん
主産県で、10月の高温や降雨の影響により歩留まりの低下がみられる。生育は回復傾向にあるが、12月前半までは出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、12月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。12月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎にんじん
千葉県産は8月から9月の高温の影響により細物傾向となっていることに加え、歩留まりの低下がみられる。生育は回復傾向にあるが、12月前半までは出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、12月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。12月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎はくさい
茨城県産は8月から9月の高温の影響により定植が遅れ、生育が遅延傾向。12月前半までは出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、12月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。12月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎キャベツ
茨城県産・千葉県産に加え、愛知県産の出荷が増加する。
主産県で、8月から9月の高温、10月の天候不順の影響により小玉傾向となっていることに加え、歩留まりの低下が見られる。
全体として、12月の出荷数量は前半は平年を下回り、後半は平年並みに回復することが見込まれ、価格は徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。
◎ほうれんそう
主産県で、10月から11月の気温高の影響により生育が前進。加えて、細物傾向となっているが、生育は回復傾向にあり、12月の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎ねぎ
茨城県産・千葉県産の出荷に加え、埼玉県産の出荷が増加する。
主産県で、8月から9月の高温の影響により歩留まりの低下がみられ、生育は回復傾向にあるが、 12月前半までは出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、12月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。12月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎レタス
茨城県産に加え、静岡県産・香川県産・長崎県産が増加する。
茨城県産は10月以降の気温高の影響により生育が前進。切り上がりが早くなるため、12月の出荷数量は平年を下回る見込み。静岡県産・香川県産・長崎県産は10月から11月の気温高の影響により歩留まりの低下がみられ、生育は回復傾向にあるが、12月前半までは出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、12月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。12月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎きゅうり
埼玉県産が減少し、宮崎県産・千葉県産・高知県産の出荷が増加する。
主産県で、8月から9月の高温、10月の曇天や降雨の影響等により生育不良がみられる。生育は回復傾向にあるが、12月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年をやや上回って推移する見込み。
◎なす
主産県で、8月から9月の高温、10月から11月の曇天や気温の乱高下の影響により生育不良がみられる。生育は回復傾向にあるが、12月の出荷数量は平年をやや下回り、価格は平年をやや上回って推移する見込み。
◎トマト
主産県で、9月から10月の気温高の影響等により生育不良がみられるが、生育は回復傾向。12月の出荷数量は後半に向けて平年並みに回復する見込み。価格は徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。影響により生育不良がみられることに加え、切りあがりが早くなるため、11月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。
全体として、11月の出荷数量は平年を下回って推移。価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ピーマン
茨城県産の出荷が減少し、宮崎県産・鹿児島県産・高知県産の出荷が増加する。
茨城県産は10月から11月の曇天や気温の乱高下の影響により、切りあがりが早くなっている。宮崎県産・鹿児島県産・高知県産は8月から9月の高温、10月の曇天や降雨の影響により生育不良がみられる。
全体として、12月の出荷数量は前月よりは回復するが平年を下回る。価格は徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。
◎ばれいしょ
北海道産に加え、長崎県産が増加する。
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。長崎県産は8月から9月の高温の影響により生育遅れや生育不良がみられるが、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。
全体として、12月の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
◎さといも
主産地で、生育は順調。12月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎たまねぎ
北海道産は、収穫及び貯蔵が完了。
12月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移するが、9月から10月の干ばつの影響により小玉傾向。12月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ブロッコリー
主産地で、8月から9月の高温の影響により生育遅れや歩留まりの低下がみられる。生育は回復傾向にあるが、12月前半までは出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、12月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。12月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
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