1月の野菜生育状況 さといも以外の価格 平年を上回る見込み 農水省2024年12月27日
農林水産省は12月25日、東京都中央卸売市場に出荷される2025年1月の野菜の生育状況と価格見通しを主産地等から聞き取り、結果を公表した。1月は、夏秋期の高温や12月の低温等の影響により、出荷数量が平年を下回り、価格が平年を上回って推移する品目がある。一方で、果菜類などで前月から徐々に落ち着くもの、一定程度の範囲に収まる品目もあると見込まれる。
<主要野菜の生育、出荷および価格見通し>
◎だいこん
主産県で、12月の低温、干ばつの影響により細物傾向。1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎にんじん
千葉県産は8月から9月の高温の影響により細物傾向となっていることに加え、歩留まりの低下がみられ、1月の出荷数量は平年を下回る。価格は平年を上回って推移する見込み。
◎はくさい
茨城県産の生育は順調。1月の出荷数量は平年並みが見込まれるが、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移することが見込まれることから、引き合いが強まり、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎キャベツ
主産県で8月から9月の高温、10月の天候不順の影響による歩留まりの低下に加え、12月の低温、干ばつの影響により小玉傾向。1月の出荷数量は下旬に向けて回復も見込まれるが平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ほうれんそう
主産県で、生育は概ね順調。1月の出荷数量は平年並みが見込まれるが、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移することが見込まれることから、引き合いが強まり、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎ねぎ
主産県で、8月から9月の高温の影響により歩留まりの低下がみられ、生育は回復傾向だが、1月の出荷数量は平年を下回る。価格は前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。
◎レタス
主産県で、10月から11月の高温の影響による歩留まりの低下に加え、12月の低温、干ばつにより小玉傾向。1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎きゅうり
宮崎県産・高知県産は10月から11月の天候不順の影響により生育不良がみられ、1月の出荷数量は平年を下回る見込み。千葉県産は夏秋期の高温の影響により定植・生育遅れがみられるが、回復傾向で出荷数量は平年並みで推移する見込み。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎なす
主産県で、夏秋期の高温、11月下旬以降の低温の影響により生育不良がみられ、生育は回復傾向にあるが、1月の出荷数量は平年を下回る。価格は前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。
◎トマト
主産県で、夏秋期の高温、11月の天候不順、12月の低温等の影響により、生育不良、歩留まりの低下がみられる。加えて、小玉傾向となっており、1月の出荷数量は平年を下回って推移。価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎ピーマン
宮崎県産・鹿児島県産・高知県産は10月から11月の天候不順、12月の低温の影響等により、生育不良等がみられ、1月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。茨城県産は夏秋期の高温の影響等により、切りあがりが早くなっている。
全体として、1月の出荷数量は回復傾向だが平年を下回って推移。価格は前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。
◎ばれいしょ
北海道産・長崎県産に加え、鹿児島県産の出荷が増加する。
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。長崎県産・鹿児島県産は定植時期の高温、干ばつの影響により小玉傾向となっており、1月の出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。
◎さといも
埼玉県産の生育は順調。1月の出荷数量は平年並みで推移する見込み。愛媛県産は定植時期の長雨、夏秋期の高温の影響により歩留まりの低下がみられることに加え、小玉傾向となっている。
全体として、1月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎たまねぎ
北海道産に加え、静岡県産の出荷が増加する。
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。静岡県産は播種時期の高温、その後の降雨の影響等により、生育遅延がみられる。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ブロッコリー
主産地で、12月の低温、干ばつの影響による生育の停滞に加え、歩留まりの低下がみられる。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(151)-改正食料・農業・農村基本法(37)-2025年7月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(68)【防除学習帖】第307回2025年7月19日
-
農薬の正しい使い方(41)【今さら聞けない営農情報】第307回2025年7月19日
-
第21回イタリア外国人記者協会グルメグループ(Gruppo del Gusto)賞授賞式【イタリア通信】2025年7月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「政見放送の中に溢れる排外主義の空恐ろしさ」2025年7月18日
-
【特殊報】クビアカツヤカミキリ 県内で初めて確認 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年7月18日
-
『令和の米騒動』とその狙い 一般財団法人食料安全保障推進財団専務理事 久保田治己氏2025年7月18日
-
主食用10万ha増 過去5年で最大に 飼料用米は半減 水田作付意向6月末2025年7月18日
-
全農 備蓄米の出荷済数量84% 7月17日現在2025年7月18日
-
令和6年度JA共済優績LA 総合優績・特別・通算の表彰対象者 JA共済連2025年7月18日
-
「農山漁村」インパクト創出ソリューション選定 マッチング希望の自治体を募集 農水省2025年7月18日
-
(444)農業機械の「スマホ化」が引き起こす懸念【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月18日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲害虫の防ぎ方「育苗箱処理と兼ねて」2025年7月18日
-
最新農機と実演を一堂に 農機展「パワフルアグリフェア」開催 JAグループ栃木2025年7月18日
-
倉敷アイビースクエアとコラボ ビアガーデンで県産夏野菜と桃太郎トマトのフェア JA全農おかやま2025年7月18日
-
「田んぼのがっこう」2025年度おむすびレンジャー茨城町会場を開催 いばらきコープとJA全農いばらき2025年7月18日
-
全国和牛能力共進会で内閣総理大臣賞を目指す 大分県推進協議会が総会 JA全農おおいた2025年7月18日
-
新潟市内の小学校と保育園でスイカの食育出前授業 JA新潟かがやきなど2025年7月18日