備蓄米の買い戻し条件付き売り渡しを諮問 農水省が食糧部会に2025年1月31日
農林水産省は1月31日の食糧部会に買い戻し条件付きで政府備蓄米を集荷業者に販売することできることを追加した基本指針を諮問した。米の円滑な流通を確保するための対応で全農など集荷業者が政府に売り戻すことを条件にする。農水省は具体的な仕組みや発動するかどうかを含めて今後検討する。
食糧部会
24年産米の主食用の生産量は679万tで23年産より18万t増加した。
一方、全農・全集連など集荷業者の集荷量は12月末で対前年差20.6万t減となっている。
農水省は集荷競争が激化し生産者や小規模な集荷業者が在庫を保有しているとして、集荷の大宗を担う全農などに米が集まっていないことから、中食や外食をはじめとして川下への米の供給が不足する事態を懸念する。全体として供給が不足するわけではないが、通常の供給ルートではない流通が増えたことで供給が滞っている可能性が高いとみる。
そのため昨年のように端境期に品薄が起きないよう政府備蓄米の集荷業者向けの買い戻し条件付きの売り渡しを検討している。売り渡した後、1年以内での買い戻しを条件とする。
農水省のまとめによると25年産米の主食用の生産動向は全国計で前年にくらべて4万ha程度増加し、平均単収で推計すると16万tの増加となる。この作付け増加分を集荷業者が集荷し政府に売り渡すイメージを描く。
答申を受けた後は農水省が発動を判断。売り渡す量、販売価格と買戻し価格、実施時期などは今後検討する。農水省は実施が決まれば売り渡す集荷業者を募集したうえで、入札または随意契約で実施する。
また、農水省は今後、毎月実施している大規模な集荷業者(年間取扱500t以上)と卸売業者(同4000t以上)に加えて、小規模な集荷業者や卸売業者、生産者を対象に在庫状況を把握するためにサンプル調査を実施する。
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