2月の野菜生育状況と価格見通し ほうれんそう、なす、ピーマン以外は引き続き高値傾向 農水省2025年2月3日
農林水産省は1月31日、東京都中央卸売市場に出荷される2月の野菜の生育状況と価格見通しを主産地等から聞き取り、結果を公表した。1月は、高値傾向の品目が多かったが、2月はほうれんそう、なす、ピーマンは平年並みの価格の品目がでてくる見込み。それ以外は引き続き平年を上回って推移すると見込まれる。
<主要野菜の生育、出荷および価格見通し>
◎だいこん
神奈川県産の生育は順調。千葉県産は12月から1月の少雨の影響により細物傾向となっており、回復傾向にあるものの、2月の出荷数量はやや平年を下回る。価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎にんじん
鹿児島県産の生育は順調。千葉県産は葉枯れに加え、12月から1月の少雨の影響により細物傾向となっており、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎はくさい
主産県で、12月から1月の少雨の影響により小玉傾向であることに加え、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移し引き合いが強まったことで出荷が前倒しとなり、ほ場残量が少ないことから、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎キャベツ
主産県で、8月から9月の高温、10月の天候不順の影響による歩留まりの低下に加え、12月から1月の少雨の影響により小玉傾向となっている。神奈川県産は回復傾向にあり、他の主産県においても徐々に回復傾向にあるが、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ほうれんそう
主産県で、12月の低温、少雨の影響により生育不良がみられていたが、その後の気温上昇に伴い回復傾向。2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ねぎ
主産県で、8月から9月の高温の影響による歩留まりの低下に加え、12月から1月の少雨の影響により細物傾向となっており、生育は徐々に回復傾向にあるが、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎レタス
静岡県産・香川県産・長崎県産に加え、茨城県産の出荷が増加する。
主産県で、12月から1月の少雨の影響により小玉傾向となっており、生育は回復傾向にあるが、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎きゅうり
宮崎県産は8月から9月の高温、10月から11月の天候不順の影響により生育不良がみられる。群馬県産・千葉県産の生育は順調。高知県産は10月から11月の天候不順の影響による生育不良がみられるものの、回復傾向。全体として、2月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格は平年をやや上回って推移。2月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎なす
主産県で、9月の高温、10月から11月の天候不順、1月上中旬の低温の影響により生育不良がみられるが、高知県産・福岡県産は回復傾向。全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎トマト
熊本県産・愛知県産は夏秋期の高温、11月の天候不順の影響等により、生育不良がみられることに加え、小玉傾向。栃木県産は生育順調。全体として、2月の出荷数量はやや平年を下回って推移し、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎ピーマン
宮崎県産・高知県産は8月から9月の高温、10月から11月の天候不順の影響により、生育不良等がみられるが、回復傾向。茨城県産の生育は順調。鹿児島県産は10月の天候不順の影響により生育不良がみられる。全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ばれいしょ
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。残量の減少により2月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。鹿児島県産は11月の長雨、12月の低温、少雨の影響により生育が遅れ、後ろ倒しの出荷となる。全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎さといも
埼玉県産・愛媛県産に加え、新潟県産の出荷が増加。埼玉県産・新潟県産の生育は順調。愛媛県産は定植時期の長雨による歩留まりの低下がみられる。全体として、2月の出荷数量はやや平年を下回って推移し、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎たまねぎ
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。夏場の干ばつの影響で小玉傾向となっており、残量の減少により2月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。静岡県産は播種時期の高温、その後の台風、12月の少雨の影響により生育不良がみられる。全体として、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
◎ブロッコリー
主産県で、12月の低温、少雨の影響により生育が停滞している。全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
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