2030年に摂取ベース自給率53%を目標 新基本計画を答申2025年3月27日
農水省の食農審と企画部会の合同会議が3月27日開かれ新たな食料・農業・農村基本計画を江藤拓農相に答申した。

農水省は昨年8月29日、食農審と企画部会の合同会議を開き、当時の坂本哲志農相が審議会に食料・農業・農村基本計画の見直しを諮問した。
食料・農業・農村のテーマごとに現状と課題の分析、今後の施策の検討の視点を議論した。合同会議と企画部会は11回開かれ、2月には11ブロックで地方意見交換会を開いた。
今回の基本計画の計画期間は2030年までの5年間として「初動5年間で農業の構造転換を集中的に推し進める」ことを強調している。
目標には食料自給率以外にも農地面積や担い手、輸出などで目標を設定した。
食料自給率はカロリーベースで38を45%に引き上げる。また、摂取カロリーベースの目標を設け45%を53%に引き上げる。
目標を実現するためのKPI(重要業績指標)も設定する。

食農審と企画部会の合同会議
農地面積は412万haの確保を目標とし、そのためKPIを担い手へ農地集積率として60.4%を7割に引き上げる。
49歳以下の担い手の数は現行の4.8万人の水準を維持することを目標とし、KPIとして49歳以下のシェアを54%から64%へと引き上げる。
輸出の促進も柱のひとつで5兆円が目標額。KPIとして米輸出を4.5万tを35万tまで増やす。
米の生産コストの低減に向け、15ha以上の経営体では60kg1万1350円を同9500円とする目標を設置、KPIは全経営体のコストを同1万5944円を同1万3000円とするなどを掲げている。
企画部会の中嶋康博部会長は昨年11月6日の企画部会で農水省が2030年に経営体が半減し農地利用は7割になるとの見通しが示されたことで企画部会は「強い問題を意識を共有し、食料安保の確保のために大胆な改革を提案した」と振り返り、KPIを設定したことで毎年PDCAサイクルを回す仕組みが確立したと総括した。
また、構造転換を進めるための重要な仕組みが「地域計画」だとして「策定に苦難があると思うがまずは作ってもらい政策を積み上げて改革を」と期待したほか、今回の基本計画で重要な点が改革を進めるための「国民消費者の支援」であり、理解醸成に向けた実効性のある施策が求められると話した。
山波農場の山波剛代表は「国民一人一人の食料安保をどう担保していくか。生産者として一丸となって取り組んでいきたい」と話した。
大橋弘食農審会長は「構造改革を進める施策パッケージがまとまった。ここが出発点。年に1回は施策を検証し、さらに5年を待たずに改善していく」と述べ、審議会委員に「施策の進捗状況をウォッチしてもらたい」と呼びかけた。
合同会議では農相への答申文を了承した。
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