農薬:防除学習帖
トマト防除暦の作成20【防除学習帖】第154回2022年6月17日
本稿では、トマトの様々な作型や地域での防除暦作成のための基礎資料として活用できることを目指して基礎防除暦の作成に取り組んでいる。前回から、作型別月別の防除を整理しており、今回は3月の防除を整理する。
3月は、抑制の作業は無く、一般の作型が播種時期、促成と半促成は収穫が継続している時期である。
この際に防除対象となる病害虫は、一般が苗立枯病防除、促成と半促成は、1~2月と同様な菌核病と灰色かび病の他、黄化葉巻病、葉かび病、斑点病の防除が必要になる時期である。例年の発生しているようであれば、予防散布の開始が必要な時期でもある。
前回3月の一般栽培における苗立枯病防除を紹介したので、今回は促成栽培と半促成栽培を紹介する。
【促成栽培および半促成栽培における3月防除の要点】
前年に定植したトマトの収穫が続いている時期である。この時期には、1~2月の菌核病や灰色かび病の発生が続く時期でもあるが、温かくなってきて、黄化葉巻病や葉かび病、斑点病の発生が認められる時期でもある。特に黄化葉巻病は、一旦発生すると発病株を引き抜かなければならなくなるので、媒介虫の発生前から、侵入阻止と予防的防除を徹底する。
防除暦記載例には、前回(No.152)記述した菌核病と灰色かび病は割愛し、黄化葉巻病や葉かび病、斑点病について記載する。
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