水耕栽培システムの市場規模 2026年に179億米ドル到達予測2021年4月6日
(株)グローバルインフォメーションは4月2日、市場調査レポート「水耕栽培システムの世界市場 (~2026年):タイプ (集約システム・リキッドシステム)・作物区分 (野菜・果物・花)・機器 (HVAC・LEDグローライト・灌漑システム・マテリアルハンドリング機器・制御システム)・投入区分・地域別」 (MarketsandMarkets) の販売を開始した。
同レポートでは、水耕栽培システムの市場規模は、2020年の95億米ドルから年平均成長率(CAGR)11.3%で成長し、2026年には179億米ドルに達すると予測。穀物や食料の需要増に対応するために、精密農業や都市農業など、高収量の農業技術が求められ、水耕栽培は、今後数年間で食料安全保障への懸念に対する潜在的な解決策として注目されている。
新型コロナが水耕栽培市場に与える影響
新型コロナウイルスの感染が広がる中、家庭以外での食事に疑問を持つ人が増え、健康と食の安全が重要視されるようになった。家庭料理や手作りの食事が好むようになったことで、食品やホテル業界は危機に瀕している。壊滅的なパンデミック後、世界の都市部で水耕栽培システムの導入が進むと予想され、農業界は、パンデミックの初期段階で課題に直面。農場での労働力が大幅に不足し、一部の農家では季節作物の収穫の機会を逃し、農産物の価格下落や物流の混乱が発生した。また、多くの国で、食料品を輸入に頼りすぎていることに気づき、国内での生産を重視するようになった。
牽引要因:従来の農業と比較して高収量な水耕栽培
国連の世界人口に関する報告書によると、水耕栽培システムで育てられた植物は、従来の農業システムに比べて20%から25%高い収穫量を達成。その生産性は2倍から5倍にもなる。また、環境条件がコントロールされているため、気候変動の影響を受けても、バランスをとることができ、年間の作物生産量に影響が及ばない。CEH技術は、作物の収穫サイクルに直接影響を与るシステムで、気候変動の影響が最小限に抑えられるため、一年中作物を生産することができ、生産量を増やすことができる。
抑制要因:大規模農場での高額な設備投資
水耕栽培の主なコスト要因は、空調システム、ファン、換気装置、灌漑システム、制御システム、レール、照明など、さまざまな種類の機器。平均すると、500平方フィートの水耕栽培農場では、完全に自動化されていない基本レベルのシステムでも、11万米ドルもの費用がかかる。システムの初期設定に莫大な費用がかかることが、農家が水耕栽培システムへの投資を控える大きな要因となっているが、収穫量は高く、生産物はプレミアム製品として販売できるため、生産者のROIは高くなる。
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