青森りんごジュースのフードロス解消へJAアオレンとタッグ「林檎スイーツ」商品化 星野リゾート2021年8月5日
星野リゾート(長野県軽井沢町)は、コロナ禍で出荷量が減少した青森のりんごジュースを救うフードロス問題への取り組みとして「林檎のパート・ド・フリュイ」を商品化。8月16日から青森県の星野リゾート3施設で順次発売する。
「林檎のパート・ド・フリュイ」(中央)とJAアオレンのりんごジュース
青森県産りんごジュースの消費量は、毎年4月から8月にかけてピークを迎えるが、新型コロナウイルスの影響で、飲食店の営業時間短縮や利用客の減少、弘前さくらまつりや青森ねぶた祭の中止によるお土産の消費量低下などにより、フードロスが問題となっている。
青森県弘前市にある国内最大級のりんごジュース加工施設「青森県農村工業農業協同組合連合会(JAアオレン)」でも、りんごジュースの消費量が昨年比で約100トン減少。同社は、この状況を鑑みて、2月から奥入瀬渓流ホテルが中心となり、青森県産りんごジュースのフードロスを防ぐための活動を始めた。この活動を考案した奥入瀬渓流ホテルにあるフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」のシェフが、フランスの伝統菓子「パート・ド・フリュイ」を作ることで、青森のりんごの魅力を発信し、少しでも地域を盛り上げようとしている。今後は、青森県内の星野リゾート3施設で、年間約3000リットルのりんごジュースを消費し、約2万個のお菓子を販売する。
同取り組みで製品化したフランスの伝統菓子「パート・ド・フリュイ」は、果物が豊富なフランス、オーベルニュ地方が発祥のお菓子。限られた季節にしか食せない果物を、いつでも果物の価値が損なわれないよう考え出された。今回、このお菓子に使う「JAアオレン」のりんごジュースは、「希望の雫」、「黄色い林檎」、「あおもりねぶたレギュラータイプ」の3種類で、ぎゅっと凝縮されたりんごジュースの美味しさを最大限生かし、風味から食感までこだわっている。
JAアオレン独自の製造方法「密閉搾り」は、空気に触れないよう密閉した状態でりんごをすりおろし、搾ることで酸化防止剤(ビタミンC)を使わずにコクと芳醇な香りを引きだす。一般的な製造方法である濃縮還元やストレート果汁に比べ、りんご本来の色や味、香りを最大限に引き出し、最高級のりんごジュースができる。同技術は国内でもJAアオレンだけの製造技術で、りんごの「まるかじりの美味しさ」を楽しめる。
青森県弘前市にあるJAアオレン
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(161)-食料・農業・農村基本計画(3)-2025年9月27日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(78)【防除学習帖】第317回2025年9月27日
-
農薬の正しい使い方(51)【今さら聞けない営農情報】第317回2025年9月27日
-
【特殊報】タケ類にシナチクノメイガ 府内で初めて確認 大阪府2025年9月26日
-
【特殊報】タケ類にキモンホソバノメイガ 府内で初めて確認 大阪府2025年9月26日
-
乾田直は栽培に対応したサービス・技術開発を加速 環境対策やデジタル領域で BASFジャパン2025年9月26日
-
石破総理「世界のおにぎり屋を10倍に」日本産食材をニューヨークでアピール 農水省2025年9月26日
-
【全中教育部・オンラインJAアカデミー】高齢者支援から広がる地域課題の解決ビジネス ヤマト運輸「ネコサポ」に学ぶ2025年9月26日
-
(454)名前と番号【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月26日
-
「岡山県産マスカット・オブ・アレキサンドリア」原料のフレグランス FERNANDA JAPANが販売開始 小川香料、JA全農おかやま、農林中金岡山支店2025年9月26日
-
不二家と共同開発 山梨県産すもも使用「ニッポンエールパレッティエ」新発売 JA全農2025年9月26日
-
岩手県産純情りんご「紅いわてフェア」26日から開催 JA全農2025年9月26日
-
「WTTスマッシュ中国」開幕 卓球日本代表選手を「ニッポンの食」でサポート JA全農2025年9月26日
-
「JA共済マルシェ」を開催 全国の農産物・加工品を販売 防災特設ブースも設置 JA共済連2025年9月26日
-
茨城県水戸市、静岡県浜松市における蓄電所事業へ参画 JA三井リース2025年9月26日
-
吉野梨「新高」台湾へ JAやつしろ2025年9月26日
-
企業型確定拠出年金の全国普及へ 岡三証券グループと合弁会社設立 農林中金2025年9月26日
-
協同組合の存在価値を考える 日本協同組合学会の杉本貴志会長が講演 日本共済協会2025年9月26日
-
農業の従業員給与「上昇」6割超 稲作、酪農で増加 日本公庫調査2025年9月26日
-
アジアイネとアフリカイネの雑種障壁を克服 稔性雑種の育成手法を確立 国際農研2025年9月26日