伝統野菜で地域活性 巣鴨「種子屋街道」の歴史を紹介 大正大学2022年4月4日
大正大学は、地元の東京・巣鴨の地がかつて種子屋街道として繁栄した歴史や文化を蘇らせる取り組みの一環として、同大学南門広場を中心に種子屋街道の歴史を紹介する5枚の看板を設置した。
種子屋街道の歴史を紹介する看板(南門広場・左)、(日本農林社・右)
同大学がある巣鴨は、江戸時代から戦前まで、旧中山道を巣鴨から北上した所から滝野川三軒家(現:北区滝野川六丁目)の間が「種子屋通り」と呼ばれ、多くの種苗問屋や販売店が立ち並ぶ街だった。「滝野川ゴボウ」や「滝野川ニンジン」など地域の名を冠した多くの伝統野菜の品種があったが、時代の移り変わりの中で種苗店は減少。同地域が種子屋街道として繁栄した歴史は忘れられつつある。
同大学では、社会・地域貢献に関する科目「サービス ラーニングⅡ-D」の活動を基盤として、地域の商店街や事業者、住民、小学校などと連携。観光庁の「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」事業や、農林水産・食品産業技術振興協会の「種苗資源の保護に係る取組み支援事業」などの関連事業を活用し、「種子屋街道としての巣鴨」の歴史や文化の認知復活や「伝統野菜」を通した交流や教育、観光資源としての活用などに取り組んでいる。
看板の監修を担当した松本洋幸准教授(歴史学科)は、「滝野川・西巣鴨の種子屋は、国内外から多様な品種の野菜の種子を集めてそれを広く販売し、日本農業を下支えしていた。こうした種子屋の歴史に関しては、豊島区・北区・荒川区・板橋区・練馬区の博物館・図書館の学芸員の手によって、明らかにされてきた。今回の看板は、これらの先人の学恩の賜物。今後、こうした地道な研究成果を学生や地域の皆さんと共有していきたい」と話している。
重要な記事
最新の記事
-
農畜産物を「交渉カード」にするな トランプ関税でJA茨城県中央会 森山自民幹事長に緊急要望2025年5月10日
-
米など「重要5品目」守り抜く トランプ関税交渉で森山自民幹事長 茨城で表明2025年5月10日
-
シンとんぼ(141)-改正食料・農業・農村基本法(27)-2025年5月10日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(58)【防除学習帖】第297回2025年5月10日
-
農薬の正しい使い方(31)【今さら聞けない営農情報】第297回2025年5月10日
-
JA貯金残高 107兆2744億円 3月末 農林中金2025年5月9日
-
米、再生産可能な施策で後押し 石破茂総理2025年5月9日
-
【JA人事】JAぴっぷ町(北海道)大西組合長を再任(3月28日)2025年5月9日
-
備蓄米 全農出荷済み6万3266t 落札量の3割 出荷依頼には100%対応2025年5月9日
-
イネカメムシ被害を防げ 埼玉県と加須市、「防除」を支援 JAの要請実る2025年5月9日
-
備蓄米の円滑な流通 さらなる方策検討 買戻し条件見直しも 江藤農相2025年5月9日
-
米価 「高くなる」判断がやや増加 米穀機構2025年5月9日
-
(434)世界の配合飼料業界のダイナミズム【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月9日
-
全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)岐阜県予選会を県産品で応援 JA全農岐阜2025年5月9日
-
職員対象に「農業体験研修」を実施 JA全農あきた2025年5月9日
-
米を買うときに重視「国産米」77.8% お米についての緊急アンケート 日本生協連2025年5月9日
-
外食市場調査3月度 市場規模は3162億円 3か月ぶりに前年比でもマイナス2025年5月9日
-
BASFグループの第1四半期業績 特別項目控除前EBITDAはほぼ前年同期水準を確保2025年5月9日
-
鳥インフル 米サウスダコタ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年5月9日
-
生活協同組合ひろしまと連携協定「無印良品」商品を供給開始 良品計画2025年5月9日