脱炭素・資源循環に関する実証試験事業を始動 バイオ炭とリンを回収し肥料として田畑へ施用 石垣市とフジタ2022年11月15日
石垣市と株式会社フジタは、フジタが開発を進めるリン吸着炭「プライムカーボン」などを活用した、脱炭素・資源循環事業の推進に向けての包括連携協定を締結し、2022年10月から石垣市内のパートナー事業者とともにフジタが中心となって実証試験を本格始動したと発表した。
代表者による記念撮影
同事業では、木質バイオマス資源(木質ガス化発電にて副生するバイオ炭にリン吸着機能を付加した円柱状のペレット)を活用して再生可能エネルギーを創出する。それとともに、発電時に発生するバイオ炭を原料に、特殊処理を行い、プライムカーボンを製造した後、下水処理場からリンを回収し、肥料および堆肥として田畑へ施用することで農地への炭素貯留に取り組む。これにより脱炭素と資源循環を両立するとともに、サンゴの保全にもつながる環境総合事業の構築を目指す。また、発電時に排出される木質由来のCO2排ガスを微細藻類の培養や作物の栽培などに活用する革新的な技術の確立にも取り組む。
これらの実現に向け、フジタはパートナー事業者(株式会社石垣島SUNファーム、有限会社先島ファーム、有限会社先島メンテナンス、丸尾建設株式会社、みやぎ米屋株式会社、宮平観光株式会社、八重山殖産株式会社、八重山森林組合、株式会社ユーグレナ)とともに、同事業の社会実装に向けた実証試験を重ねていく。
脱炭素・資源循環事業のコンセプト図
今後、実証試験の成果を確認・検証するととともに、取り組みに関心のある企業や団体、脱炭素・資源循環肥料に興味のある農業生産法人や団体、ブランド化作物の提供に興味のある企業などに連携を呼び掛けながら、パートナー事業者を募るという。実証試験は2024年3月まで続け、2025年度に事業化することを目指している。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日