九州の高菜生産者と連携 希少な国産原料の確保で持続可能な農業へ パルシステム2022年12月13日
パルシステム連合会は、高菜漬けメーカーの前田食品工業(佐賀県西松浦郡)と契約する生産者からなる「前田食品高菜部会」と産直提携を締結。産直による安定的な栽培、供給により、生産が減少している高菜漬け原料を確保しながら経営の安定につなげ、伝統製法による高菜漬けを利用者の食卓へ届ける。
産直提携締結式
「前田食品高菜部会」は、佐賀、長崎両県を中心とする九州各地で高菜を栽培する102軒の生産者と高菜漬け製造者の前田食品工業が所属。同部会とパルシステムは、オリジナル商品の高菜製造に向けた話し合いを続け、2年越しで実現した。
提携の締結式で、部会長の佐藤清二さん(佐賀県・JA伊万里)は「生産者もしっかりしなくてはと気合いが入ります。よい高菜を届けられるようがんばります」とあいさつした。
同部会に所属する生産者は、前田食品工業と契約し、有機質堆肥の土づくりからこだわり、減農薬の高菜を栽培。産直提携により、これまで個別契約だった各生産者が組織化され、より良質な高菜生産へ向け、作付計画や減農薬の栽培技術の共有など、連携強化を図る。
巨大な木桶に一束ずつ漬け込まれる高菜
高菜の収穫は機械化が難しい重労働で、生産者の高齢化もあり国内生産量は年々減少。近年ラーメン店などで需要が高まる高菜漬けは、中国産原料の流通が約4割を占めている。希少化する国産原料の引き合いが強くなるなか、産直提携により安定した原料調達と持続可能な農業の実現を図る。
1894年から漬物販売をはじめた前田食品工業は「生産者とともに高菜漬けを育む」との姿勢で九州産原料にこだわり、塩とウコンで漬け込む昔ながらの木桶製法を守り続けている。うまみを凝縮させるため、高菜は収穫後、畑で天日干しし、集荷後すぐに漬け込まなければならない。収穫から漬け込み、木桶の重石乗せと重労働が続く高菜漬け製造は、生産者との密な連携により継続されている。
パルシステムはオリジナル商品化の準備を進め、持続可能な農業・地域づくりにつながる高菜漬け製造の取り組みを利用者に伝え、消費の力で生産者とメーカーを応援していく。
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