廃棄食材が化粧品に JA全農インターナショナルとフードロス取り組み開始 SARABiO温泉微生物研究所2023年9月26日
株式会社SARABiO温泉微生物研究所(大分県別府市)は、JA全農インターナショナルと共同で「廃棄食材を利用したサステナブル原料の開発」に取り組み、SDGs時代の「化粧品ブランドのOEM事業」を開始した。
JA全農インターナショナルとフードロスの取り組み
農産物における規格外野菜など廃棄を含めたフードロス問題が浮き彫りとなるなか、化粧品のOEM事業を手掛けるSARABiO温泉微生物研究所は、この問題の解決に貢献するため、農産物の廃棄食材から化粧品原料を開発した「サステナブルコスメOEM事業」を新たに立ち上げた。より環境に配慮した商品開発を目指す企業と協業し、国内だけでなく、アジアやヨーロッパなどにサポートを広げる。
このほど、全国の生産者とネットワークをもつJA全農インターナショナルから、野菜・果物・穀物など廃棄対象となる農産物の情報提供を受け、廃棄対象となる農産物の中から化粧品原料となり得る成分等を抽出。抽出した成分を化粧品の原料開発に活用している。また、開発した商品は、JA全農インターナショナルからアジア・ヨーロッパの現地法人へ輸出を予定している。
農産物の中から化粧品原料となり得る成分の抽出に成功
SARABiO温泉微生物研究所は、サステナブル化粧品原料の開発、成分分析、有効性評価試験、処方づくり、製造まで、一貫したOEM体制で化粧品のブランドづくりをサポート。「SDGs時代に対応した付加価値の高いブランドをつくりたい」「CSRを強化したい」「自然由来の原料を使用した商品が作りたい」「新規の収益事業を立ち上げたい」など多様な要望に応える製品づくりを企画の段階からサポートする。
同社はこれまでに、サステナブルOEMブランドの事例として、海外向けブランド開発企業のヴェラスと共同で赤紫蘇の葉の成分から生まれた「ONSENSOU 赤紫蘇シャンプー」を開発。大分県内における規格外や破れによって破棄される赤紫蘇より、バリア改善作用のあるエキスを抽出し、大分県別府発のヘアケアブランドに大分県の赤紫蘇を活用した新商品が誕生した。
赤紫蘇の葉の成分から生まれた「ONSENSOU 赤紫蘇シャンプー」
また、 カボスの生産量日本一を誇る大分県では、カボスを使った様々な名産品が作られているが、果汁を活用するため皮などの絞り粕が出る。大分県におけるカボス搾汁粕の廃棄量は年間約900トンと想定され、有効活用が課題となる中、同社は、破棄されるカボスから化粧品配合原料「加水分解カボス果皮エキス」を抽出することに成功。「加水分解カボス果皮エキス」は、シワの改善効果があると認められ、安全性試験においても、問題がないことから、今後、このエキスを活用した商品の開発を予定している。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日