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茨城県初のウナギ生息モニタリング「石倉カゴ」設置 パルシステム茨城 栃木2024年9月12日

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パルシステム生活協同組合連合会は9月19日、茨城県涸沼ほとりの親沢公園キャンプ場(東茨城郡茨城町)で「石倉カゴ」の設置記念式典を開催。ウナギ資源回復のため、大隅地区養まん漁業協同組合(鹿屋市串良町)と協議会を設立し継続してきた放流モニタリングの知見を活かし、九州大学や県内行政、漁協との協力の下、涸沼における生息調査を始める。

茨城県初のウナギ生息モニタリング「石倉カゴ」設置 パルシステム茨城-栃木_01.jpg

鹿児島県の河川での石倉カゴ設置

「石倉カゴ」は、網かごに石を詰めて河川内に設置する人工的なウナギの増殖礁。石の隙間に生息する生きものをウナギが捕食し、水鳥などからも身を守れるすみかになる。

涸沼での石倉カゴ設置は県内初の試みで、2023年12月からの調査を経て実現した。調査に当たっては、九州大学農学研究員の特任教授として二ホンウナギの生態と資源回復を研究する、望岡典隆さんの協力を得ている。

式典には、パルシステム連合会をはじめ茨城県と茨城町役場、大涸沼漁業協同組合、NPO法人ひぬま生態系再生プロジェクトなど地域の各団体とパルシステム茨城 栃木の関係者も参加。参加者は涸沼に入って石を運び、石倉カゴを沈める。石倉カゴ設置後は年に数回モニタリングを実施し、利用者にも参加を呼びかける。

涸沼は、ラムサール条約登録湿地として県内有数の生物多様性を誇る。パルシステム茨城 栃木はひぬま生態系再生プロジェクトと連携し、毎年利用者との「涸沼の生き物観察会」も開催。利用者をはじめ地域の多様な団体とともに、ウナギの資源回復にも理解を広めていく。

パルシステム連合会は2013年、二ホンウナギの絶滅危惧種指定を受け、大隅地区養まん漁協とともに「大隅うなぎ資源回復協議会」を設立。日本の食文化と地域に根付いた産業を守るため、商品利用点数に応じた金額や利用者の募金を支援金として積み立て、ウナギの資源回復や河川環境改善のための調査研究や広報活動に活用している。

2015年には望岡さんの協力を得て、大隅半島でのウナギの稚魚放流と石倉カゴ設置によるモニタリング調査を開始。利用者が調査を体験できる産地ツアーも毎年開かれ、産地の生産の努力や環境保全活動の意義を伝えている。

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