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生協宅配支える業務改善事例競う「パルラインカップ」開催 パルライン2026年3月2日

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パルシステムグループの物流を担う株式会社パルラインは2月20日、業務改善の成果を競う「パルラインカップ」を東京都新宿区の「快・決いい会議室」で開催。生協宅配の基盤を担う働き手の視点から、より良い職場づくりに向け出されたアイデアや工夫を披露した。

「パルラインカップ」は、カタログや商品の仕分け、食品加工など生協宅配の物流を支える業務効率化の工夫と成果を競う社内イベント。11事業所で働く正規・パート約3000人の全社員から募った事例から、予選を勝ち抜いた業務改善の事例を審査した。

審査の対象は、各事業所合わせ1日200万点超の商品を仕分けるセットラインや、食品加工のプロセスセンターの構内における作業改善活動。省人・効率化やミス削減に向け、現場の作業を担う職員たちが意見を出し合い改善したシステムや器材など、12事例が報告された。

審査員は、パルラインの役員に加え、パルシステム連合会から辻正一専務理事をはじめ物流や農産加工の担当部門の責任者5人が参加。開会に当たりパルラインの横山博志社長は「改善することが当たり前という人材が多ければ、組織が強くなる。競争が激しく、現状維持が困難になっている物流業界には欠かせない視点を生かし、パルラインの組織風土を醸成しましょう」と発表者へ期待を述べた。

システム改修費も自前の工夫で削減

利用者宅までのラストワンマイルを担う配送センター業務をサポートするため、各事業所ではイレギュラー業務が多種ある。全体の物流量と比較すれば点数が少ないため、システム構築がされておらず、毎日発生する業務に手作業で対応している事例が多い。

審査員特別賞の岩槻青果センターと、最優秀賞の生鮮セットセンター・プロセスセンター事業部の業務改善事例は、専門業者に改修を依頼せず、自前で手作業の業務をシステム化し、作業効率化とミス削減を実現した改善事例。優秀賞の熊谷センターは、最新鋭の集品システムを導入しながら、循環中に物理的に集品袋がずり落ち、商品がこぼれる事象を現場職員の手作業による集品箱改修で品質向上を図った事例となる。

パート職員の声を拾い手作業を効率化

現場の作業者の声を拾いシステムを構築した岩槻青果センター現場の作業者の声を拾いシステムを構築した岩槻青果センター

岩槻センターの青果の仕分けでは、産地・品目ごとの検品と産地へのフィードバック作業が日々必要。一定以上の不良品率を超えると、現品を産地に戻すか、廃棄せざるを得ない場合もあり、対応を紙に記載しカゴ車の行き先看板として張り付けていた。

手書きの記入や電卓を使った手作業は、パート職員からの負担の声も大きく、物流資材が行き交う倉庫内での細かな作業は労災事故にもつながりかねない。そこでデータ入力で不良率を計算し、看板を印刷する運用に変更したことで、不良品発生時の返却先産地や廃棄先の記載ミス、作業時間が大幅に削減された。

悲願の品質改善は現場職員の人海戦術

センター職員が一丸となり悲願の改善を達成した熊谷センターセンター職員が一丸となり悲願の改善を達成した熊谷センター

熊谷センターでは、集品箱が必要に応じて商品を投入する作業者の前を循環していく最新鋭のシステムを導入。集品箱が2階建てのセンター内を昇り降りして循環するため、箱に掛ける集品袋が物理的にずり落ち、センター出荷用の保冷バックに移し替える際に、商品がこぼれ落ちる課題があった。ずり落ちた袋からはみ出した商品の手直し作業は、毎日600箱発生していた。

そこで、長年の課題を改善するため、集品箱内での商品と袋の動きを研究。独自の底板を手作りでセットしたことで、手直し作業は7割にまで削減し、卵の割れ削減など品質改善につながった。

センター内を循環する9633個の集品箱に数センチ単位で切り分けた底板を張り合わせ入れる作業は、全て現場職員の積極的な協力で、従来業務の合間に5か月かけて完了した。

現場の作業負担をAIの力で軽減

最優秀賞の生鮮セットセンター・プロセスセンター事業部最優秀賞の生鮮セットセンター・プロセスセンター事業部

日用雑貨などドライ品の仕分けでは、それぞれのセット商品の形状によって箱に収めきれない場合があり、毎日およそ65箱を追加する作業が発生。増やした箱は、配達先の情報コードを自動発行したラベルがついていないため、手書きで情報をラベルに転記して貼り付ける。作業中は集品ラインが停止するため、他の職員も集品を進められず、ロスの時間が発生する。

さらに手書きのため、数字の書き間違いや読み違えによる誤配送が多発していたものの、ラベル発行のシステム化には約一千万円の改修費用が必要。このため集品データの加工とAIのサポートにより、ハンディスキャナとモバイルプリンタを使って自前でラベル発行ができるシステムを構築した。

優勝カップを受け取った飯田高士職員は「多くの素晴らしい改善事例のなか、『現場を助けたい』という気持ちが最優秀賞の結果につながったと思う。次年度の第10回大会に向け、一人ひとりがさらに知恵を出し合い盛り上げていきましょう」と各事業所へエールを送った。

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