果樹のカメムシ類 県下全域で多発生に注意 香川県2022年5月24日
香川県農業試験場病害虫防除所は、果樹のカメムシ類の主にチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシの発生を県下全域で確認。これを受け、5月24日に病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
果樹を加害する主要4種類のカメムシ類
(左からチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、アオクサカメムシ、クサギカメムシ)
(写真提供:香川県農業試験場病害虫防除所)
府中果樹研究所(坂出市府中町)の予察灯における、5月第4半旬の果樹を加害する主要4種のカメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、アオクサカメムシ、クサギカメムシ)の誘殺数は平年の19.0倍(本年:296頭、平年:15.6頭)と多かった。特にチャバネアオカメムシの誘殺数は平年の33.4倍(本年:267頭、平年:8.0頭)。また、ツヤアオカメムシの誘殺数は平年の3.4倍(本年:24頭、平年:7.0頭)だった。
モモではすでにカメムシの吸汁被害が確認されている。今後、活動が活発になり、県下主要果樹のモモ、ナシ、キウイフルーツ、ブドウ、カキ、カンキツ、ビワ等で県下全域、特に山林隣接園で被害の多発生が懸念される。
吸汁部位からヤニが漏出したモモ果実(写真提供:香川県農業試験場病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇モモ、ナシ、キウイフルーツ、ブドウ等は、幼果期から被害を受ける場合があるため、有袋栽培では、できるだけ早く袋かけを行う。
〇施設栽培の場合は、開放口をネット(4ミリ目合い)で覆うとカメムシ類の侵入防止対策となる。
〇ほ場内をよく観察し、被害果実やカメムシ類の発生が見られる場合は、早急に防除を実施する。特にスギ、ヒノキ等が周辺に多いほ場や、過去に被害が認められたほ場では注意する。
〇多発してからの防除は効果が劣る場合があるため、発生初期の防除を徹底する。
〇成虫は夕方に飛来し夜間加害するため、薬剤散布は夕方に広域かつ一斉に行うと効果的。
〇黄色蛍光灯は、チャバネアオカメムシには忌避効果があるが、ほかのカメムシ類には効果がないため注意する。
〇防除薬剤は、香川県農薬情報システム内で香川県主要農作物病害虫・雑草防除指針採用農薬を検索するか、香川県果樹研究同志会が発行している果樹病害虫防除暦等を参考にする。
〇作物によって、登録のある薬剤が異なるため、使用にあたってはラベルをよく読んで、登録の有無や収穫前日数、使用回数等使用基準を遵守する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(165)食料・農業・農村基本計画(7)世界の食料供給の不安定化2025年10月25日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(82) 4-キノリル酢酸【防除学習帖】第321回2025年10月25日 -
農薬の正しい使い方(55)防除の要は第一次伝染時【今さら聞けない営農情報】第321回2025年10月25日 -
オリーブと広島【イタリア通信】2025年10月25日 -
【特殊報】果樹全般にチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で発生と加害を初めて確認 広島県2025年10月24日 -
東京と大阪で「業務用米セミナー&交流会」 グレイン・エス・ピー2025年10月24日 -
どうなる日本の為替・金利の行方? 合理的価格形成のあり方は? アグリビジネス投資育成がセミナー(1)2025年10月24日 -
どうなる日本の為替・金利の行方? 合理的価格形成のあり方は? アグリビジネス投資育成がセミナー(2)2025年10月24日 -
【人事異動】農水省(10月21日付)2025年10月24日 -
生産者の米穀在庫量257kg 前年同月比17.4%減 農水省2025年10月24日 -
(458)農業AIは誰の記憶を使用しているか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月24日 -
甘みたっぷりブランド温州みかん 福岡県産「北原早生フェア」25日から開催 JA全農2025年10月24日 -
11月23日は『ねぎ』らいの日「小ねぎフェア」27日から開催 JA全農2025年10月24日 -
関西電力発行のトランジション・ボンドに投資 温室効果ガス削減を支援 JA共済連2025年10月24日 -
滋賀県産近江米「みずかがみ」など約50商品を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年10月24日 -
寒さの中に咲く、あたたかな彩り「埼玉県加須市産シクラメン」販売開始 JAタウン2025年10月24日 -
JAタウン「あつめて、兵庫。」×「お肉の宅配 肉市場」コラボ特別セット販売2025年10月24日 -
【農と杜の独り言】第5回 水田のある博覧会 食料安保考える機会に 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年10月24日 -
ありあけ「横濱ハーバーダブルマロン」で「ミャクミャク」「トゥンクトゥンク」 のコラボ商品発売 国際園芸博覧会協会2025年10月24日 -
鳥インフル スウェーデンからの生きた家きん、家きん肉等 輸入一時停止 農水省2025年10月24日


































