スマホで樹木測定 木の直径を測る無料アプリを提供開始 森林総合研究所2022年6月9日
森林研究・整備機構森林総合研究所は、株式会社マプリィと共同でスマホの無料アプリ「ForestScanner」を開発し、提供を始めた。3Dレーザースキャナ付きのiPhoneやiPadを木にかざすだけで、直径を簡単に測定できる。
ForestScannerのスクリーンショット・ForestScannerと巻尺で測った木の直径の対応関係
木の直径は、その木から取れる丸太や、その木が吸収したCO2の量を推定するうえで欠かせない情報。これまで、木の直径は専用の巻尺などを使って測られてきたが、人手や時間がかかるといった課題があった。「ForestScanner」を使えば、iPhoneやiPadを片手に一人で森を歩きながら測定できる。
実際の森で検証したところ、ForestScannerは一連の測定作業にかかる人手や時間を、従来の方法の約1/4に削減。また、直径の測定誤差も平均して±2 cm程度に抑えられた。ForestScannerは、林業や自然環境モニタリングにおける調査の省力化に役立つと期待される。また、3Dレーザースキャナや拡張現実（AR）といった最新技術を体験できるツールとして、環境教育や市民科学プロジェクトの場でも活用できる。
同成果は、『Methods in Ecology and Evolution』誌で6月9日にオンライン公開される。
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