北海道の直播栽培に 良食味の水稲新品種「えみまる」成果を紹介 生研支援センター2024年5月30日
令和5年に品種登録された「えみまる」は、北海道の直播栽培に適した水稲の新品種。業務用にも向く良食味実需者ニーズに対応し、炊飯後の時間が経過しても柔らかさと美味しさが変わりにくく、弁当向けなどの業務用にも適している。農林水産業や食品産業における新産業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供する生研支援センターは、「えみまる」について研究成果を紹介している。
写真1:えみまるの栽培風景。田に入水した直後で苗立の揃いが良好(提供:北海道立総合研究機構)
北海道立総合研究機構を代表機関とする研究グループは、実需者からの要望に応え、炊飯後の時間が経っても柔らかさが持続し美味しさが変わりにくく、弁当向けなどの業務用にも適した水稲の新品種「えみまる」を育成。直播栽培に適した品種として普及を拡大している。
北海道では、稲作の大規模化が進んでおり、従来の移植栽培から労力のかからない直播栽培の普及が進んでいるが、従来の品種は、低温下では出芽が優れず生産量が不安定になりやすく収量性も十分ではなかった。
「えみまる」は、低温でも出芽が良好で、いもち病にも強いため、直播栽培でも安定的に高い収量を得られる。「えみまる」の栽培面積は令和元年では約400haだったが、令和4年には5倍近くの約1900haまで拡大。そのほとんどが直播栽培で、北海道における移植栽培の主力品種「ななつぼし」と同等の食味を持つことから、今後も普及拡大が期待される。「えみまる」の普及により直播栽培の面積がさらに拡大すれば、北海道の稲作農業の省力化につながる。
写真2:「えみまる」のパッケージ(提供:ホクレン)
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