【注意報】大豆・野菜類にハスモンヨトウ 多発のおそれ 福岡県2024年10月15日
福岡県病害虫防除所は、大豆・野菜類にハスモンヨトウが県内で多発のおそれがあるとして、9月27日に令和6年度病害虫発生予察注意報第6号を発表した
福岡県病害虫防除所は、9月19日付けでハスモンヨトウの注意報第5号を発出したが、大豆の9月5半旬調査において多発ほ場が見られ、今後も同虫の発生に好適な気象条件が続くと予想される。大豆の9月5半旬調査の結果では、ハスモンヨトウの10 株当たり払い落し幼虫数は97.9 頭(平年6.4 頭 前年 6.7 頭)で、過去10 か年で最も多かった(図1)。
図1:大豆におけるハスモンヨトウ幼虫発生密度の推移
発生ほ場率83.3%(平年61.9% 前年91.7%)(図2)。
図2:大豆におけるハスモンヨトウ幼虫発生ほ場率の推移
一部のほ場では、10 株当たり払い落し幼虫数600 頭を超えるほ場が見られており、9月2半旬以降急増している。 ハスモンヨトウによる白変葉(食害葉)の発生株率は48.3%(平年5.0% 前年34.3%)、発生ほ場率は100%(平年43.1% 前年83.3%)で、依然として多い。 9月3半旬以降、ハスモンヨトウのフェロモントラップへの誘殺数が増加傾向。特に筑後市では、9月3半旬から4半旬にかけて平年より非常に多くなっている(図3)。
フェロモントラップにおけるハスモンヨトウの誘殺成虫数の推移
イチゴ、ナスの9月5半旬調査では、ハスモンヨトウによる食害が確認されている。 福岡管区気象台が9月26 日付で発表した1 か月予報では、向こう1 か月の気温(9/28~10/27)は高く、期間の前半はかなり高くなると予想されている。 同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ほ場周辺の雑草は増殖の場となるので、除草を徹底する。
〇中齢幼虫になると薬剤の効果が低下するため、早期発見に努め、若齢幼虫のうちに薬剤防除を実施する。
〇フェロモントラップを活用した防除適期の目安は、誘殺ピークから10日目頃だが、地域によって誘殺消長に差があるため、ほ場でのハスモンヨトウや白変葉、食害株等の発生状況を確認し、薬剤防除を実施する。
〇今後の発生状況については、病害虫防除所のホームページを参照する。
〇薬剤感受性の低下を防ぐため、同一系統薬剤の連用は避け、ローテーション散布する。なお、一部の薬剤で感受性の低下が懸念されているため、薬剤の選定には十分注意する。
〇施設栽培の場合は、ハウスの開口部に防虫ネットを張り、成虫の飛び込みを防止する。
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