【注意報】野菜類・花き類にオオタバコガ 県南部で多発のおそれ 兵庫県2024年11月8日
兵庫県病害虫防除所は、野菜類・花き類にオオタバコガが、県南部で多発のおそれがあるとして、11月8日に令和6年度病害虫発生予察注意報第5号を発表した。
兵庫県病害虫防除所によると、加西市と南あわじ市に設置しているオオタバコガ用のフェロモントラップにおいて、9月中旬から平年を上回る誘殺が認められ、発生予察防除情報第8号(10月21日発表)により注意喚起を行った。
その後も依然として誘殺数は多く推移し、10月2半旬から11月1半旬の合計誘殺数は、加西市で81.6頭(過去10年平均22.1頭)。南あわじ市で109.9頭(過去9年平均20.3頭)と、いずれも過去の調査と比較して最も多い(図)。
図:フェロモントラップにおけるオオタバコガ誘殺数の推移
10月下旬に実施したキャベツの巡回調査におけるオオタバコガの発生圃場率は、21.4%(3/14圃場:昨年同期:40.0%)。寄生株率は12.3%(昨年同期:2.4%)で、多発年であった昨年と同程度~やや多い発生が認められている。
10月下旬に実施したレタスの巡回調査におけるオオタバコガの発生圃場率は、50.0%(3/6圃場:昨年同期:0%)。寄生株率は7.2%(昨年同期:0%)で、昨年に比べて発生が多い。
大阪管区気象台が、10月31日に発表した近畿地方の1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高く推移すると予想。オオタバコガの活動に好適な条件が続くため、幼虫による加害が長期化するおそれがある。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)加害作物は、レタス、キャベツ等の葉菜類、ピーマン、ナス、トマト等の果菜類、カーネーション、キク等の花き類と広範囲におよぶ。
写真1:オオタバコガ幼虫。若齢幼虫(左)と老齢幼虫(提供:兵庫県病害虫防除所)
(2)若齢幼虫は成長点付近の新葉や花蕾に潜り込み、食害する(写真1)。中齢以降は、結球部や肥大した果実にも潜り込んで加害する(写真2)。こうした幼虫に対しては薬剤がかかりにくく、防除効果が著しく低下するため、早期発見・早期防除に努める。薬剤防除を行う場合は、散布量を適正にして、結球部や花蕾などの重なりが多い部分にもしっかりと薬液を行き渡らせる。
写真2:オオタバコガによる食害。キャベツ結球部(左)とトマト果実(提供:兵庫県病害虫防除所)
(3)防除薬剤については、農作物病害虫・雑草防除指導指針等を参考に選定し、農薬使用基準
を守る。
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