土壌の砕土率をリアルタイムで計測するシステムを開発 農研機構2025年4月7日
農研機構は、耕うん時の土壌の砕土率をリアルタイムで計測するシステムを開発した。この計測システムにより、トラクタの運転席モニターで砕土率をリアルタイムで確認できるようになり、耕うん状況に応じた作業速度の調整など、作業能率の向上と出芽率改善効果が期待できる。
近年、食料安全保障の観点から大豆、麦等の国内生産の重要性が高まっている。これらの作物の生産性向上のためには出芽率の向上が必要であり、出芽率には砕土率が影響するとされている。
砕土率とは、土壌中の土塊で長径が20mm未満の土塊が占める割合を重量ベースで表したもの。砕土率が低い、つまり、大きい土塊が多い状況だと、種子と土壌との密着が悪
くなるため出芽率が下がり、収量にも影響する。従来、砕土率の計測は、人の手によりふるいを使って土塊を分離した後、重量を測る必要があり、農業現場で行われることはほとんどなかった。
農研機構では、これまでカメラで撮影した土塊の画像から砕土率を計測する技術の開発に取り組んできた。今回、この技術を自動化、高速化したことで農業機械への搭載が可能になり、耕うん作業中にリアルタイムで砕土率を確認できるようになった。
リアルタイム砕土率計測システムの構成
このシステムは、カメラ、PC、GNSSとモニターから構成され、カメラが取得した耕うん直後の土壌表面の画像をPCで画像処理することにより、砕土率を計測。砕土率の計測結果はトラクタの運転席に設置したモニターに表示されるため、耕うん状況に応じた作業速度の調整などが可能となる。また、砕土率の計測と同時にGNSSにより位置情報を取得しているため、オフラインでほ場の砕土率マップを作成できる。
今後、リアルタイム砕土率計測システムを用いることで、ほ場全体の砕土率と耕うん時の作業能率の向上、出芽率改善効果を検証し、早期の社会実装を目指す。
重要な記事
最新の記事
-
米の相対取引価格下落 前月より565円下げ2025年12月17日 -
乗用全自動野菜移植機「PVDR200」を新発売 井関農機2025年12月17日 -
着色不良・日焼け・晩霜害 果樹の温暖化被害予測システムを開発 農研機構2025年12月17日 -
新規有効成分「シベンゾキサスルフィル」日本と韓国で農薬登録申請完了 日本農薬2025年12月17日 -
BASF「バスタポイントアプリ」が「minorasuポイントアプリ」にリニューアル2025年12月17日 -
林業スタートアップが社会的影響を可視化 インパクトレポート公開 森未来2025年12月17日 -
有明海産のり使用「堅ぶつ 焼のり味」期間限定発売 亀田製菓2025年12月17日 -
被災地で復旧支援する団体へ約767万円を寄付 こくみん共済 coop〈全労済〉2025年12月17日 -
全国各地の農家・多彩な品種 玄米サブスク「mybrown」リニューアル オーレック2025年12月17日 -
広島県廿日市市と包括連携協定を締結 タイミー2025年12月17日 -
「第3回旭物産のカット野菜を探せ恒例!冬のお宝探しキャンペーン」開催中 旭物産2025年12月17日 -
年末年始の産地を応援「配達休みに産まれた産直たまご」注文受付開始 パルシステム2025年12月17日 -
地産全消「野菜生活100宮崎月夜実グレープフルーツ&日向夏ミックス」新発売 カゴメ2025年12月17日 -
地域の有機資源循環を加速「汚泥肥料化パッケージ」提供開始 NTTビジネスソリューションズ2025年12月17日 -
旬のジビエを味わう「北海道エゾシカフェア」開催2025年12月17日 -
まるまるひがしにほん「魅力発見!地域ブランドフェスタ」開催 さいたま市2025年12月17日 -
ひきこもり当事者・経験者のリアル ショートドラマ公開 パルシステム連合会2025年12月17日 -
ジニア「プロフュージョン」に2品種追加 サカタのタネ2025年12月17日 -
「野菜ソムリエサミット」12月度「青果部門」最高金賞1品など発表 日本野菜ソムリエ協会2025年12月17日 -
「埼玉県スマート農業オンラインセミナー」参加者募集中2025年12月17日


































