【注意報】野菜類・花き類にタバコガ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年10月20日
兵庫県病害虫防除所は、野菜類・花き類にタバコガ類(オオタバコガ、タバコガ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、10月17日に令和7年度病害虫発生予察注意報第6号を発表した。

兵庫県病害虫防除所によると、オオタバコガのフェロモントラップにおいて、南あわじ市では9月下旬に平年を上回り10月にはさらに大きなピークが認められている。9月1半旬~10月2半旬の合計誘殺数は40.0頭(平年値14.3頭)となり、過去の調査と比較して最も多い(図1)。加西市では平年より早く9月に平年を上回る誘殺が認められている(図1)。

タバコガのフェロモントラップにおいても、加西市では9月3半旬から誘殺数が増加。9月1半旬~10月2半旬の合計誘殺数は34.3頭(平年値7.3頭)となり、過去の調査と比較して最も多い(図2)。
また、南あわじ市に設置している発生予察圃場において、10月上旬の調査では、レタスでのオオタバコガ幼虫の寄生株率は23.0%(R5年同期2.0%、R6年同期0%)。キャベツでの寄生株率は12.0%(R5年同期8.0%、R6年同期0%)と、多発年だった昨年、一昨年より発生が多い。
9月下旬以降、県内各地のレタス、はくさい、キャベツ、カーネーション等の圃場において、タバコガ類幼虫の発生および加害を認めている。
気象庁が10月9日に発表した近畿地方の1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高く推移。タバコガ類の活動に好適な条件が続くため、幼虫による加害が長期化するおそれがある。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)加害作物は、レタス、キャベツ等の葉菜類、ピーマン、ナス、トマト等の果菜類、カーネーション、キク等の花き類と広範囲におよぶ。
(提供:兵庫県病害虫防除所)
(提供:兵庫県病害虫防除所)
(2)若齢幼虫は生長点付近の新葉や花蕾らいに潜り込み、食害する(写真1)。中齢以降は、結球部や肥大した果実にも潜り込んで加害する(写真2)。そのような幼虫に対しては薬剤がかかりにくく、防除効果が著しく低下するため、早期発見・早期防除に努める。薬剤防除を行う場合は、散布量を適正にして、結球部や花蕾などの重なりが多い部分にもしっかりと薬液を行き渡らせる。
(3)防除薬剤については、農作物病害虫・雑草防除指導指針等を参考に選定し、農薬使用基準を守る。
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