植物の精細胞における目的遺伝子の自由な発現に成功 横浜市立大学2026年2月26日
横浜市立大学木原生物学研究所植物エピゲノム科学部門の 石田大悟さん(理学部理学科4年生)、杉直也学振特別研究員、丸山大輔准教授らを中心とした研究グループは、精細胞で遺伝子発現を阻害する現象「GESENI」を回避する新手法を開発。P2A配列を用い、精細胞で細胞質基質局在タンパク質の発現に成功した。今後、精細胞内カルシウム動態の可視化が可能となり、受精研究の進展が期待される。
図1:GESENIによって遺伝子発現が抑制された花粉およびGESENIを回避して蛍光タンパク質を発現した花粉
同研究グループは、被子植物の受精に重要な「精細胞」において、これまで発現が困難だった遺伝子を細胞内で機能させる新しい方法を開発した。モデル植物であるシロイヌナズナの精細胞では、外来遺伝子の発現が抑制される特殊な現象「GESENI(解せない)」が知られており、これが受精過程の分子機構解明を妨げてきたと考えられる。
同研究では、P2Aと呼ばれる短いペプチド配列を用いることで、この抑制機構を回避し、精細胞内において目的タンパク質を発現することに成功(図1)。この成果は、植物の受精メカニズムの理解を前進させるとともに、将来的な植物育種や基礎生命科学研究への応用が期待される。
同研究成果は2月4日、植物専門誌『Plant and Cell Physiology』に掲載された。
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