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【日本肥料アンモニア協会】
複合肥料出荷量4年ぶり前年比減 平成23肥料年度需給実績

 日本肥料アンモニア協会は平成23肥料年度(23年7月〜24年6月)の肥料需給実績を発表した。複合肥料(高度化成、普通化成、NK化成、液状複合、成形複合)の出荷量は112万7916トンで、前年より9万9673トン(8.1%)減だった。

 複合肥料の出荷量は、コーティング肥料を含む高度化成が82万1311トンで同7.5%減、普通化成が20万5041トンで同9.9減、NK化成が3万8512トンで同10.9%減だった。
 生産量は高度化成が99万273トンで同6.4%増、普通化成が22万1937トンで同6.4%減、NK化成が4万1498トンで同7.6%減だった。
 単肥では、窒素単肥の生産量が162万2652トンで同6.4%減、国内肥料用出荷量が52万1744トンで同2.2%減だった。出荷量の内訳は硫安49万8644トン、尿素2万3100トン。国内肥料用出荷以外の主な用途では、尿素31万トンが工業用、硫安69万トンが輸出用となっている。
 リン酸単肥は生産量が25万7077トンで同4.6%減、出荷量が13万4377トンで同2.3%減。
 肥料需給は、原料価格が高騰した平成20年に大きく減少してから、2年度連続で回復基調だったが、今年は不調だった。
 日本肥料アンモニア協会では23肥料年度で需要が減少した要因として、[1]耕地面積の減少傾向が続き東日本大震災と原発事故が重なった、[2]行政による環境保全型農業など減化学肥料栽培への支援、[3]全農の24年秋肥値下げによる買い控え、の3点をあげている。
 [1]については、都道府県別の出荷量を見ると、福島県の高度化成は2万3730トンで、前年に比べて3割も減った。

複合肥料の生産量・出荷量の推移平成19肥料年度から23肥料年度まで


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