農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

食肉のスペシャリストをめざして 52人が入学  全国食肉学校

 食肉の豊富な知識、つくる技術、販売する力など、食肉に関するあらゆる教育を総合的に行う公益社団法人 全国食肉学校(群馬県玉村町)は4月10日、同校大教室で平成24年度の入学式を挙行した。将来の食肉産業のスペシャリストを夢見る52人が入学した。

 今年度の新入生は、第48期総合養成科24人(うち前期コース9人)、第23期食肉販売科28人。北海道から鹿児島まで、生産牧場や流通販売外食など関連産業の後継者や事業展開をめざす人、企業のリーダー候補生として派遣された人など、多彩な顔ぶれが揃った。放射性物質による汚染や風評被害に苦しむ福島県からも4人の入学生があった。
山中学校長 山中暁学校長は「みなさんは食肉の生産から製造、流通まであらゆる知識と技術の習得をめざして入学されたが、家畜の『命』を頂く食肉産業従事者として、『命』を敬う心もしっかり学んでほしい」と食肉について学ぶための心構えを説くとともに、「規律ある団体生活の中で自らを変革してほしい」と、実りある学校生活になることを期待して、歓迎の言葉を述べた。
 来賓としては農水省生産局畜産部の太鼓矢修一氏が「長引く景気低迷や原発事故による放射性物質の汚染や風評被害、生食規制などで苦しい畜産業界だが、食肉は食卓に必要なもの。食肉のプロの仕事を体得してほしい」と新入生への期待を述べたほか、農畜産業振興機構の関川寛己氏、JA全農畜産総合対策部の榎本健蔵部長、JA全農ぐんま畜産生産部の境野修一部長など多くの来賓が入学を祝った。
誓いの言葉を述べる新入生代表の佐野さん(右) 新入生代表として静岡県出身の佐野尊紀さん(総合養成科)が「TPPや風評被害など大きな岐路に立たされている中、常に目的意識を持って知力、気力、体力を養いながら食肉の実践的な技術と知識の習得に努めたい」と誓いの言葉を述べた。

(写真)
上:山中学校長
下:誓いの言葉を述べる新入生代表の佐野さん(右)

 

 

(関連記事)
「新しい食肉文化の創造」めざし、18人が旅立ち  全国食肉学校 (2012.03.07)

18人の学生が技術・知識を披露 春恒例の感謝祭が大盛況  全国食肉学校 (2012.02.28)

食肉の新しい文化を築く拠点に―公益社団法人となって― 公益社団法人全国食肉学校・山中 暁学校長 (2011.12.13)

全国食肉学校が公益社団法人に (2011.11.18)

(2012.04.11)