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【TPP】 交渉参加表明に反対を決議  超党派国会議員の集会

 11月15日、東京の憲政記念館で「11月東アジアサミットでのTPP交渉参加表明を阻止する超党派議員・国民集会」が開かれ、参加表明に反対する決議を採択した。

あいさつするJA全青協の山下秀俊副会長 開会のあいさつは元農相の山田正彦・TPPを考える国民会議の副代表。山田氏は「(民主党)代表選でTPP推進を掲げ、日中韓(FTA)、RCEPと同時並行で進めるという。TPP参加は絶対に日本を滅ぼすことになる。その前の解散はまさにTPP解散だ」などと述べ「推進することになっていくのなら、私は民主党政権ではやっていけないと覚悟をしている。真剣に阻止する仲間と一緒に勢力を結集するときがきたのではないか。その意味では今日は決起の大事な日」などと語った。山田氏は集会後、民主党を離党する意向を表明した。
 自民党からは江藤拓農林部会長が出席。「総理の美学と自己満足によって政治が動いている。われわれのバッジをはずさせておいて、サミットに参加し後の政権に足かせをはめる、そんな無責任なことを絶対にさせてはならない。万が一そういうこと(=TPP参加表明)をしても国と国との約束は残る、という人が自民党にもいるが私は反対。無責任な判断をした総理の決断を尊重する必要はない。私の思いは党の思いだ」と述べた。
 そのほか、あいさつした国会議員は▽鈴木克昌氏(国民の生活が第一)、▽石田祝稔氏(公明党)、▽紙智子氏(日本共産党)、▽福島瑞穂氏(社民党)、▽松木謙公氏(新党大地・真民主)、▽舟山康江氏(みどりの風)、▽小林興起氏(減税日本)、▽石田三示氏(新党きづな)、▽亀井静香氏(無所属)、▽荒井広幸氏(新党改革)。
 また、JA全青協の山下秀俊副会長もあいさつ。「本当ならこんなことをしている場合ではない。わが家でエサの収穫や搾乳をしていなければならない。いったいTPPとは誰のためのものか、政治とは誰のためにあるのか。
 野田総理は国益を守ると発言したが、その国益とは何か明確に説明していない。今、日本で最優先するのは被災地の復旧・復興であり、TPP参加ではない。将来に大きな禍根を残す。気持ちを一つにして、緑豊かな日本、第一次産業を守り抜くべく知恵を出し合い協同の精神に立ち、がんばりましょう」などと訴えた。
 また、鳩山由紀夫元首相もあいさつし「何でも米国が言えば分かりました、と。そうじゃないでしょう。日本の文化、伝統を守っていくことが努め。それを忘れた政権は政権の資格を持たない。私も覚悟を決めながらここに来た」などと話した。
 集会では国民や国会議員に一切の情報が開示されないなかでは国民的議論を開始することもできず、交渉参加の是非を判断する状況ではないことは明白だとして「東アジアサミットでの参加表明に断固反対する」との決議を採択した。

(写真)
あいさつするJA全青協の山下秀俊副会長

 

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