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セシウムの「不検出」は95.6% 日本生協連の放射性物質摂取量調査

 日本生協連は昨年11月から4月13日まで18都県の250家庭で実施した「家庭の食事からの放射性物質摂取量調査」のとりまとめ結果を5月15日公表した。

 日本生協連は3月27日、3月23日現在で検査を終えていた237件の結果について途中報告し(参照記事:95%が不検出―家庭の食事での放射性物質摂取量 )、11件から1ベクレル/kg以上のセシウムが検出されたと公表したが、それ以降の検査で新たな検出はなく、最終結果は全体の95.6%が「不検出」となった。
 途中報告同様、食品中に自然に含まれている放射性カリウム(カリウム40)は全サンプルから11〜58ベクレル/kg検出された。
 今回検査した250件の2日分の食事の平均重量は3.72kgで、もし仮に「検出せず」の食事中に検出限界(1ベクレル/kg)と同量の放射性セシウムが含まれているとした場合の1年間あたりの食事からの内部被曝線量は平均0.022ミリシーベルトで、これは年間許容線量である1ミリシーベルトの2.2%となる。
 この調査は岩手、宮城、群馬、栃木、茨城、埼玉、東京、千葉、神奈川、新潟、長野、山梨、静岡、愛知、岐阜、三重、福岡の18都県・250件(うち100件は福島県)で実施し、各家庭の2日分の食事(6食分と間食)を1サンプルとし、検出限界1ベクレル/kgのゲルマニウム半導体で測定した。
 日本生協連は今年度も同調査を続けていく予定だ。


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