「首相のホワイトハウス詣で」2013年3月15日
歴代の首相は就任早々に「ホワイトハウス詣で」をしているが、帰って来て落ち込む人とハシャグ人に分かれる。なかには体まで壊して政権を放り投げた人もいた。
安倍首相は支持率も上がり、財界やマスコミまでがヨイショをしているのでご機嫌である。
首脳会談後の共同声明は、大統領も首相のどちらも国内・外に向けて国益を守り相手に要求をのませた有意義な会談であった、との作文で記者会見も独演会である。首脳会談で何が話し合われ、何を背負わされたのかはこの段階では明らかにはならない。
安倍首相がオバマさんに何を約束させられてきたか、はこれから政府のやることで次第に明らかになる。先ずはオスプレイの本土での訓練飛行だ。次がF35戦闘機の部品の対米輸出承認だ。日本は60年間にわたって武器輸出三原則、非核三原則を堅持してきた。憲法9条と合わせて経済力を持っても武力に訴えない国として国際的な信用を獲得してきている。F35戦闘機はアメリカがイスラエルに供与をすることが当然予測されるが、政府は“日米同盟の強化”を優先する。財界も武器輸出の穴が開いたと大歓迎だ。
TPP問題でも、「聖域」は守ることでオバマさんの了解を取ったとしてゴーサインである。
聖域とは「何者も侵すことが出来ない聖なる領域」である。宗教の世界はともかく、経済の世界にこのような領域は存在をしない。国によってフリーにすることが出来ない品目があるということである。貿易の国際的なルールを議論する場所で日本は「聖域」については初めから議論の対象外である、と表明すれば相手はまともな交渉のできる相手ではない、の評価で笑いものにされるのがオチである。マスコミまでが聖域という単語に疑問を呈することなく使っているのは、アベノミクスというわけのわからないキャッチフレーズを、あたかもデフレからの脱却、景気回復の決め手であるかのように使っているのと同類項である。
さらに、アメリカは政府と議会の対立から大幅な予算の削減をしないと動けなくなり、削減の一番大きな対象が軍事費である。日米同盟の根幹、親分の一大事と“思いやり予算”の第二、三弾を用意しているであろう。
安倍内閣の内政での失敗であれば政府を変えれば修復が出来るが、外交の失敗は国際的な信用を損ない、以降何十年と次の世代までが代償を払うことになる。
重要な記事
最新の記事
-
不測事態の食料確保、スマート農業法など3法案 衆院で審議スタート2024年4月25日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年4月25日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年4月25日
-
【注意報】ウメ、モモ、などに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 和歌山県2024年4月25日
-
【特殊報】キュウリに「キュウリ黄化病」府内で初めて確認 京都府2024年4月25日
-
電動3輪スクーター「EVデリバリー」JA豊橋に導入 ブレイズ2024年4月25日
-
ほ場作業の約9割を自動化するオートコンバイン「YH6135,A7135,A」発売 ヤンマー2024年4月25日
-
むらぐるみの共同労働【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第288回2024年4月25日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「農村は国の本」~焚書として消された丸本彰造著『食糧戰爭』が復刻された2024年4月25日
-
【JA人事】JA水戸(茨城県)新組合長に園部優氏(4月21日)2024年4月25日
-
【人事異動】フジタ(4月1日付)2024年4月25日
-
米麦水分計PB-Rを新発売 ケツト化学2024年4月25日
-
全国の小学校・児童館に横断旗を寄贈「7才の交通安全プロジェクト」こくみん共済 coop2024年4月25日
-
自然とふれあう農業体験 伊勢崎市で27日に開催 パルシステム群馬2024年4月25日
-
野菜の鮮度保持袋で物流2024年問題解決へ「JAGRI KYUSHU」に出展 ベルグリーンワイズ2024年4月25日
-
粉末化でフードロス解決に挑戦 オンラインセミナー開催 アグリフューチャージャパン2024年4月25日
-
長期保存食「からだを想う野菜スープ」シリーズ新発売 アルファー食品2024年4月25日
-
生産者と寄附者が直接つながる「ポケマルふるさと納税」が特許取得 雨風太陽2024年4月25日
-
焼けた香りや音に満足感「パンの食習慣」アンケート実施 パルシステム2024年4月25日
-
埼玉県産いちごの魅力を伝える「いちごソング」が完成2024年4月25日