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特集:JA共済優績表彰2013

2013.05.16 
【インタビュー】安田舜一郎・JA共済連経営管理委員会会長に聞く 機能の明確化でJA共済事業の存在感高める一覧へ

・厳しい環境下でJA共済の使命を果たせた前3か年
・事業基盤の大きな変化にどう対応するかが課題
・JAの支店ごとの事業構造にあった指導・サポートを
・タブレットの活用など時代に機能するシステムの再構築
・地域に根ざした活動により利用者満足度を向上
・全国本部も率先してJAに対応できる改革を実行
・常に進化しイノベーションすることで事業を継続

 JA共済事業は、事業環境が大きく変化し厳しくなるなか、22年度から24年度までの3か年計画の事業目標を達成し、今年度からは「次代へつなぐ地域の絆」をメインテーマとする「3か年計画」をスタートさせた。
 そして、前年度の事業推進において、特に優秀な成績をおさめたJAを表彰する「平成24年度JA共済優績組合表彰」が今年も開催される。
 これを記念して本紙では、安田舜一郎JA共済連経営管理委員会会長に「JA共済3か年計画がめざすもの」と題して、その課題について聞いた。

連合会とJA一体で

◆厳しい環境下でJA共済の使命を果たせた前3か年

安田舜一郎・JA共済連経営管理委員会会長――平成24年度については、3年連続で全国目標を達成し、2年連続で前年度実績を上回る実績をあげられましたが、まず昨年度の実績の評価とJA共済事業の現状についてどのようにお考えでしょうか。
 「前3か年については事業環境が厳しいなか、3年連続で全国目標を、2年連続で前年実績を上回る実績をあげていただいたことについては、各JAのご苦労と努力に感謝を申し上げたいと思います」
 「前3か年についてはとくに東日本大震災があり、ここで私たちの本来の使命である被災者の方々に、自前の財源で9400億円余の共済金をきちんと支払うこと、そのほかさまざまな形での支援ができた。われわれなりに使命を果たすことができたのではないかと思っています。そして、3か年の期中にあっても会員JAからの出資による6000億円の資本増強を受けて、より財務基盤の強化、経営体質の強化につなげていただいたことに対しても、事業推進とともに感謝申し上げたいと思います」

◆事業基盤の大きな変化にどう対応するかが課題

――前3か年計画の成果と課題の上に立って、今年度からの3か年計画がスタートしましたが、その概要についてお聞きしたいと思います。
 「今次3か年計画は、事業基盤の構造変化や大型・広域化するJAとその事業収支の推移などの実態を踏まえたうえで、昨年5月の農協共済審議会答申で示された「より地域に密着したJAらしい事業活動の展開」と「連合会のJA指導・サポート機能等の強化と経営の効率化」の2つの展開方向を念頭に、その具体化を図り、契約者・利用者満足度の向上と事業基盤の維持・拡大をめざしたものとなっています」

◆JAの支店ごとの事業構造にあった指導・サポートを

――今次3か年計画では「地域密着の事業推進」が重点課題に掲げられています。昨年の第26回JA全国大会でも「支店」を重視したJA運営がいわれていますが、JA共済事業における「地域密着」とは具体的にはどのような内容でしょうか。
 「JAはそれぞれの地域特性に応じた事業推進を展開し、連合会はJAの指導・サポート事業に特化していくことです。各JAとも広域化・大型化し、支店ごとに事業の構造が異なるので、県本部は支店の構造にあった指導・サポートを果たしていく。そして全国本部はシステムや事務量を軽減して簡単でシンプルで分かりやすい保障仕組みを提供していくなど、JA、県本部、全国本部がそれぞれの機能を明確にしたうえで、地域の実態に合った形でしっかりと、広く深く地域に入り込み、地域社会のなかでJA共済がなくてはならない存在にならなければならないというのが、地域密着の内容です」
――1JAでということではなく、各JAの地域とか支店ごとに…
 「1つのJAであっても、支店ごとに都市部だったり中山間地だったりと事業環境が違いますし、組合員・利用者の環境も構造も異なりますから、それに見合ったきめ細かな事業推進をしていこうということです」
 「それをきちんと指導・サポートしていくのが最大の県本部機能であり、これまで県本部がもっていた支払査定とか損調体制とか統合できるものは拠点化して、より専門的でより迅速な、コストを抑えたサービスを提供していけるかです」
――県本部の機能が強化されるということですか。
 「事業環境の変化をきちんと認識したうえで、JAごとの状況に即した指導・サポートに特化して、強化するということです」

◆タブレットの活用など時代に機能するシステムの再構築

――そういう意味では、連合会がJAと一体となって組合員・利用者に接していこう…
 「そういうことです。一体となって事業の推進、サービスの提供をしていこうということです」
 「と同時にシステム自体を再構築して、JAの事務量の負荷の軽減はもちろんですが、タブレット端末を活用して、いつでもどこでも利用者と簡単に契約できるようにするとかです」
――現在のシステムは稼働してかなり時間が経っていますね。
 「25年〜26年経っていますので、システムを機動的かつ低コストで運営することで、組合員・利用者のニーズに沿った保障の提供を行いたいと考えています。それに加えてJAの指導・サポートによりスピード感と分かりやすさを追求し、時代に機能するシステムの再構築が必要です」

◆地域に根ざした活動により利用者満足度を向上

――従来から利用者満足度の向上に取組んできていますが、今次3か年計画では、それをさらに一歩進めた「あんしんチェック」などによる利用者満足度の向上に取り組もうとされていますが…
 「契約内容をいまの時代に合った見直し、そして新たな契約者であるニューパートナーへの取組みである『はじまる活動』によって、地域密着のJAとして、地域に根ざした活動を行うことで、地域になくてはならない存在になるということです」
――3Q訪問活動はかなりの成果をあげてきたと評価していいわけですね。
 「3Q訪問活動は、どういう時代や環境変化のなかで既契約が合っているのかどうか確かめ、利用者のニーズの変化を受け止めていくことが目的ですから、このことは継続してやっていきます」

◆全国本部も率先してJAに対応できる改革を実行

――連合会改革も柱になっていますが、先ほどお話があった県本部の機能強化のほかには…
 「全国本部も率先して、県本部に対応できる、JAに対応できる改革をします。私は全国本部と県本部を切り分ける考えを良しとしません。統合してすでに12〜13年経ちますから、連合会とJAの間に『段階』をおかず、あくまでも事業2段制に限りなく近づけていく。そのために県本部だけを別におけば統合した意味がありません」
 「まずは、引受サービス・査定、損調体制など専門性が必要で、拠点化することで合理化が図れるものは全国本部からも人を派遣して拠点化していこうと考えています」

◆常に進化しイノベーションすることで事業を継続

――25年度がスタートしましたが、今年度のポイントはなんですか。
 「事業基盤の構造的な変化をとらえたなかで、すでに示されている行動計画をできるだけ前倒して実践していくことです。そして少子高齢化や地域間格差のなかで、長期・短期共済の将来のあり方について分析しながら、それぞれの部門がどういうビジネスモデルを構築し、将来の競争に打ち勝ち、組合員・利用者にJA共済としての機能を発揮していけるのかを、考えていく最初の年になると思います。そういう意味では、昨年の農協共済審議会の答申から前にでる時期だと思います」
 「常に進化し、イノベーションしていかないと事業は継続していきません。継続とはJAや組合員・利用者にきちんと対応していくことです。事業環境の厳しさは想定以上に進んでいますから、だからこそイノベーションしていかなければいけないと考えています」
――それを担う人づくりも大事ですね。
 「人づくりは大事です。私は常に『TTC』といいます。つまりシンク・トライ・チャレンジの頭文字です。職員の皆さんにとっては、自らが考え思考し、チャレンジしていくことが重要で、みんながそういう方向で努力していけば自ずと大きな活力になってくると考えています」
――最後にJAの役職員のみなさんへメッセージをお願いします。
 「冒頭にも申し上げましたが、厳しい環境の中で全国6地区で目標を達成していただいたこと、3年連続全国目標を達成し、なおかつ2年連続で前年を上回る実績を上げていただきましたことに感謝いたします。そして、来年また目標を達成しここでお目にかかりたいと思います」
――ありがとうございました。

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