1600人が意思結集 JA全国青年大会2017年2月15日
菊池さん(JA東西しらかわ)、JA長崎県央に最優秀賞
ポリシーブックの実現を
JA全国青年大会が2月14、15日、東京都文京区の文京シビックホールで開かれた。第63回目となる大会には、全国から青年部の盟友約1600人が参加し、JA青年の主張全国大会、JA青年組織活動実績発表全国大会、ポリシーブック発表大会などを行い、平成28年度の活動の成果を確認するとともに、「新たな挑戦」への意志を固めた。
主催のJA全青協の善積智晃会長は、「貿易交渉や農協改革など、農業をめぐる環境が厳しいなか、現場の声の発信を強める必要がある。そのツールの一つがポリシーブックだ。農業者として安定経営、国の食料確保、国土保全のため、農業の魅力を発信していこう」と呼びかけた。
来賓で出席した山本農水大臣は「新鮮なアイデアで、消費者ニーズに応え、世界を視野にいれた新しい農業にチャレンジしてほしい。青年部はその原動力になるように」とあいさつし、青年部に期待を込めた。また奥野長衛JA全中会長は「ポリシーブックを政治に反映させ、共にJAの営農経済事業の発展に努めていただきたい。地域のリーダーとして期待する」とエールを送った。
青年の主張では各ブロック代表の6人が発表。発表者とテーマは発表順に次の通り。∇神奈川県横浜農協青壮年部保土ケ谷支部・山本泰隆さん「"栄農"の架け橋」∇宮崎県JA宮崎中央国富支店青年部・落合寛さん「遠い世界に届け大輪菊」∇広島県JA広島北部青壮年連盟・折出健二郎さん「ゼロからの挑戦~美しい里山の地と魅力ある農業が維持し、発展するために~」∇静岡県JA伊豆の国青壮年部・梅原広隆さん「いちごの幸福論」∇和歌山県JA紀の里青年部・西口寿一さん「『ミルフィーユ農業』への挑戦~家族(プロ)の仕事で価値を積み上げる~」∇福島県東西しらかわ農協青年連盟・菊池一裕さん「地域のつながりに、いのちを預ける」。
またJA青年組織活動実績発表では静岡県JA三島函南青壮年部が「地域のチカラ・野菜のチカラ」で、高知県土佐香美農協青壮年部が「祭りがつなぐもの」、長崎県長崎県央農協中部地区青年部郡支部が「今、私達が進むべき道~命を育み 心を耕せ~」、東京都東京むさし農協小平地区青壮年部「『営農』から『永農』へ~農ライフ!NO Life!!農のない人生なんて~」、和歌山県JA紀州青年部が「母の日参り~フラワーボーイズ ビー アンビシャス~」、北海道JA幌延町青年部が「『未来へ今』~伝える思い、つなげる思い~」で、それぞれ発表した。
審査の結果、青年の主張で東西しらかわ農協の菊池一裕さんが最優秀賞を受賞した。「助け合い活動や交流を積極的に行い、食と向き合う農業が大切であるとの視点が重要であることを訴えている」ことが評価された。また組織活動では長崎県央農協中部地区青年部郡支部が最優秀賞(千石興太郎賞)を受賞。「児童も参加した100%自賄いの学校給食で、子どもたちに食農をつなげたエネルギー、何かを行おうという力が感じられる」との講評があった。
ポリシーブック作成・活用の事例発表では、青森県JA十和田おいらせ青年部と、岡山県青壮年部協議会がそれぞれ報告。両報告とも、ポリシーブックをつくるだけでなく、その実現を課題として挙げ、PDCAサイクル確立による検証の必要性を強調した。このほか『JA青年組織手づくり看板全国コンクール』の審査結果の報告、入賞作品の審査結果の報告があり、最優秀賞の青森県津軽みらい農協青年部勝崎支部、アート部門賞の静岡県あいら伊豆農協青壮年部のほか、8JAが表彰された。
なお、大会では平成29年度JA全青協会長立候補者の決意表明があり、相澤宏樹氏(宮城県JA仙台青年部・全国農協青年組織協議会副会長)、飯野芳彦氏(埼玉県JAいるま野福原青年部・埼玉県農協青年部協議会委員長)が立候補にあたっての所信を述べた。
最後に大会宣言を採択した。宣言では「我々はこれからも農業を通じて、国民のくらしを支えるために、日々自然と向き合い命の糧である食料や生活を彩る草花を生産していく。目まぐるしく変化する今だからこそ、この想いを国民理解に繋げるべく、ポリシーブックを核とした組織活動を実践していく決意である」と訴えた。
(写真)1600名が意思統一したJA全国青年大会の参加者、JA全青協の善積智晃会長、大会宣言を採択、青年の主張で最優秀賞の菊池さん、活動実績発表で千石興太郎賞を受賞したJA長崎県央、立候補した相澤宏樹さん(左)と飯野芳彦さん
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