松くい虫被害 全国で64万立方m2013年8月28日
農水省は8月27日、平成24年度森林害虫被害量の調査結果を公表した。松くい虫被害はほぼ前年並みの64.3万立方m、ナラ枯れ被害は前年に比べ半減の8.3万立方mだった。
【松くい虫】
松くい虫被害は、マツノマダラカミキリにより運ばれたマツノザイセンチュウがマツの樹体内に侵入することで発生する。被害がもっとも大きかったのは昭和50年代中ごろで、年間200万立方mを超える被害量があったが、近年は年間60万立方m前後で推移している。
平成24年度は北海道、青森を除く45都府県で被害があった。
もっとも被害が大きかったのは、島根県の10.6万立方mで、2年連続で10万立方mを超えた。次いで、鹿児島8.3万立方m、長野6.6万立方m、岩手4.3万立法m、福島3.6万立方m。
【ナラ枯れ】
ナラ枯れ被害は、カシノナガキクイムシがナラやカシの幹に穴を空けて入り、その体に付着した病原菌により発生する。22年に全国で32.5万立方mの被害があったが、2年連続で前年比半減となっている。
24年度は、28府県で被害があり、新たに被害が発生した県域はなかった。
もっとも被害が大きかったのは、山形県の1.8万立方m。次いで、京都1.7万立方m、愛知1.4万立方m。この3県以外は、すべて被害量は5000立方m以下だった。
(関連記事)
・松林が消滅の危機 松くい虫の被害広がる(2013.07.18)
・森林再生基金で森林整備進む(2013.08.05)
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