【特殊報】ミニトマトに「トマト立枯病」県内で初めて確認 長崎県2025年6月18日
長崎県病害虫防除所は、県北地域の施設栽培ミニトマト圃場でトマト立枯病を県内で初めて確認。これを受けて6月17日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第1号を発表した。
長崎県病害虫防除所によると、2024年10月に県北地域の施設栽培ミニトマト圃場において地際部が褐変し、株が萎凋する株の発生が認められた。地際の褐変部表面には赤橙色の小粒が形成されていた。
同防除所において、病徴部から菌を分離し、門司植物防疫所に同定を依頼したところ、菌の形態観察および遺伝子解析から、長崎県で未確認のFusarium solani-melongenae(Haematonectria ipomoeae)によるトマト立枯病であることが判明した。
同病は、1990年に愛知県で初めて確認。その後、10県で発生が報告されている。なお、九州では宮崎県、佐賀県、福岡県で発生が確認されている。
(提供:長崎県病害虫防除所)
病徴としては、葉の黄化や萎れが発生し、最終的には枯死。茎の地際部の表面に褐変、ひび割れが見られ、茎内部は黒褐色に変色し、腐敗する(図1、2)。株の地際部や露出根部の表面に赤橙色の小粒(子のう殻)が形成される場合が多い(図3、4)。
詳しい伝染環は不明だが、罹病残渣に付着している病原菌が伝染源になり、発病後は形成された分生子や子のう胞子の飛散により二次伝染を引き起こすと考えられる。
(提供:長崎県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)現在、トマト立枯病に対する登録農薬はないため、耕種的防除を行う。
(2)定植前に太陽熱利用等による土壌消毒を実施する。
(3)過度なかん水は避けるともに、圃場内の排水対策を徹底する。
(4)施設内の出入りの際には、靴の履き替えや靴底の消毒など施設内の衛生管理に努める。
(5)発病株は、伝染源となり得るため、直ちに抜き取り袋に密閉後、圃場外に持ち出し適切に処分する。
(6)栽培終了後は、残渣を残さず除去し、施設内の衛生管理に努める。
重要な記事
最新の記事
-
【第46回農協人文化賞】地域包括医療を推進 厚生事業部門部門・長野県厚生連佐久総合病院名誉院長 夏川周介氏2025年7月15日
-
【特殊報】ナシにフタモンマダラメイガ 県内で初めて確認 島根県2025年7月15日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 島根県内全域で多発のおそれ2025年7月15日
-
【注意報】野菜類、花き類、ダイズにオオタバコガ 滋賀県内全域で多発のおそれ2025年7月15日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 栃木県全域で多発のおそれ2025年7月15日
-
米価 7週連続で低下 5kg3602円2025年7月15日
-
農業法人 米販売先 農協系統がメインは23% 日本農業法人協会2025年7月15日
-
2025年産米 前年比56万t増の見込み 意向調査概要2025年7月15日
-
テキサス洪水被害は対岸の火事か 公務員削減が安全・安心を脅かす 農林水産行政にも影響2025年7月15日
-
コメ増産政策に転換で加工用米制度も見直しが急務【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月15日
-
青森米パックご飯ご愛顧感謝キャンペーン 抽選で200人にQUOカード JA全農あおもり2025年7月15日
-
農機担当者向け「コンプライアンス研修会」を初開催 JA全農やまなし2025年7月15日
-
農機フェア2025を開催 2日間で5309人が来場 富山県JAグループ2025年7月15日
-
GREEN×EXPO2027 特別仕様ナンバープレート交付記念セレモニー開く 横浜市2025年7月15日
-
「幻の卵屋さん」アリオ北砂で5年ぶり出店 日本たまごかけごはん研究所2025年7月15日
-
子ども向け農業体験プログラム「KUBOTA AGRI FRONTの夏休み2025」開催 クボタ2025年7月15日
-
香春町と包括連携協定締結 東洋ライス2025年7月15日
-
官民連携 南相馬市みらい農業学校生へ農業経営相談機能等を提供 AgriweB2025年7月15日
-
鳥インフル 米ワシントン州などからの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年7月15日
-
鳥インフル ブラジルからの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年7月15日