営農管理システム「Z-GIS」と「レイミーのAI病害虫雑草診断」アプリが4月に連携開始 地域全体を簡単把握、現場データ管理がより手軽に JA全農と日本農薬(1)2025年1月30日
JA全農は営農管理システム「Z-GIS」と日本農薬(東京、岩田浩幸社長)の「レイミーのAI病害虫雑草診断(以下「レイミー」)」に3月から新規搭載される予定の“記録機能”を連携できる新サービスを4月から提供する。システムの連携により、病害虫や雑草の対策や農作業の効率的な記録を実現し「農業現場での課題把握が飛躍的に向上する」。この機能は「Z-GIS」ユーザーが「レイミー」連携のオプション(有料)を申し込むことで利用が可能となる。
新サービスは"地域の農業データの簡単記録&可視化"をテーマに開発した。気候変動や物流の活発化で地域外から侵入する病害虫や雑草の発生・拡散が問題となっており、病害虫や雑草の発生情報をできるだけリアルタイムに把握・管理するニーズが高まっている。また、農業現場で防除管理を担う普及指導員やJA指導員の人手不足が深刻化し、パソコンやスマートフォンの操作が苦手でも簡単に利用できるツールの必要性も高まっている。こうした課題に対して、JA全農と日本農薬が「誰でも簡単に使えるサービス」開発のために連携を進めてきた。
「レイミー」には、スマートフォンで撮影した画像に病害虫や雑草、作業内容をタグ情報と一緒に簡単に記録できる新しい"記録機能"が搭載される。この機能は、スマートフォン操作に不慣れでも簡単に使えるように設計され、位置情報や日時が自動で取得されるため、農業現場でのデータ管理がより手軽になる。「Z-GIS」ユーザーは「レイミー」ユーザーの認証を受けて"記録機能"のデータを「Z-GIS」で取得できる。複数ユーザーから取得された記録データはタグ情報、写真情報と共に「Z-GIS」の地図上に表示され、指導員や農業者が地域全体の状況を簡単に把握し、作業や病害虫対策の判断に役立てられる。この連携は完全な承認制で不特定多数にレイミーのデータが無断利用されることはない。
メリットは①ほ場の病害虫発生情報がタイムリーに収集され、病害虫の拡散リスクを迅速に評価できる②ほ場で写真を撮るだけで農作業の記録できる③ほ場での作業情報が一元的に管理され、農作業の進捗状況を把握しやすくなる④霜や大雨などの災害情報も簡単に記録でき、迅速な被害把握をすることができる、など。
「Z-GIS」はJA全農が提供する営農管理システムで、高精細な地図上にマウス操作でほ場ポリゴン(区画情報)を作成でき、ユーザーが登録したい情報をエクセル形式で入力し紐づけることで、ほ場の位置と営農情報を効率的かつ自由度高く管理できる。「レイミーのAI病害虫雑草診断」は日本農薬とNTTデータCCSが共同開発したAIを活用したスマートフォン専用の防除支援ツール。作物や田畑に発生する病害虫や雑草を写真から診断し、表示された診断結果から利用者が選択した防除対象に有効な防除薬剤の情報を提供する。
「Z-GIS」は外部のサービスに対して、もともと「広く門戸を開いてきた」。JA全農と日本農薬は早い段階から連携を検討してきた。「レイミー」がリリースされたのは20年で「農業分野のアプリではタイミングが早く、対応する病害虫や雑草の種類も最も多い」。使い方はスマホで撮影した画像を「レイミー」で収集し、「Z-GIS」ではパソコンでそれを集約する。「レイミー」の画像を「ZーGIS」に連携させるのは単純な仕組みだが、文字情報ではなくスマホで撮影した画像のみを、「Z-GIS」の地図上に簡単に掲示するための方法や解像度などで工夫を凝らした。
JA全農では今後も外部システムとの連携を進める。具体的に検討している案件はないが「作業記録システムのアプリや地図上の情報表示、区画情報の取り込み」などを想定している。
重要な記事
最新の記事
-
令和7年春の叙勲 JA山口中央会元会長・金子光夫氏、JAからつ組合長・堤武彦氏らが受章2025年4月29日
-
【'25新組合長に聞く】JAようてい(北海道) 金子辰四郎組合長(4/11就任) 「国民の胃袋」支える誇り胸に2025年4月28日
-
経営支え夢を応援 地域農業の発展、金融の力で 先進事例にみるJA・信連の取り組み(上)2025年4月28日
-
全農 備蓄米 4月に5万5000t出荷2025年4月28日
-
経営支え夢を応援 地域農業の発展、金融の力で 先進事例にみるJA・信連の取り組み(下)2025年4月28日
-
【JA人事】石塚克己(茨城県)石塚克己組合長を再任(4月26日)2025年4月28日
-
令和7年度「3-R畜産たい肥散布体験会」を開催 JA全農ひろしま2025年4月28日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2025年4月28日
-
二重米価制で農政を刷新せよ【森島 賢・正義派の農政論】2025年4月28日
-
ジャガイモ・馬鈴薯・ニドイモ・ナツイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第337回2025年4月28日
-
【農業協同組合研究会】5月31日に研究大会 新基本計画と今後の農政テーマに2025年4月28日
-
里山再生ビオトープ「クミカ レフュジア菊川」創設 クミアイ化学工業2025年4月28日
-
JA大阪南管内ブドウ圃場で農業資材「スキーポン」試験開始 アクプランタ2025年4月28日
-
「世界ミックスダブルスカーリング選手権」日本代表チームの食事をサポート JA全農2025年4月28日
-
「JA全農杯全国小学生選抜サッカー決勝大会」全国から出場計16チームが決定2025年4月28日
-
JAタウン イメージキャラクター「じぇー太」のクリアファイル新発売2025年4月28日
-
全農杯全日本卓球選手権大会栃木県予選会 副賞のとちぎ和牛など「ニッポンの食」で子どもたちを応援 JA全農とちぎ2025年4月28日
-
和紙の製造技術を応用した農業用マルチシート「和紙マルチ」販売開始 日本製紙パピリア2025年4月28日
-
国産ジビエ認証施設に宮城県「大崎市ジビエ食肉処理加工等施設」認証 農水省2025年4月28日
-
お茶を楽しむ「チャチャっとお茶生活キャンペーン」開始 農水省2025年4月28日