第67回全国家の光大会レポート 記事活用、教育文化活動が力2026年3月19日
(一社)家の光協会は2月26日、福岡市の福岡サンパレスホールで第67回全国家の光大会を開いた。全国からJAの役職員や女性組織メンバー、愛読者ら約1500人が参加した。
体験発表者に大きな拍手
昨年5月号で迎えた『家の光』創刊100周年から新たな1年を歩んだ今大会のスローガンは「みんなで手をつなぐ協同の輪 食・農・地域に生まれる好循環」。
開会で伊藤清孝会長は「記事活用、教育文化活動を通じて、協同の心、協同の力が全国津々浦々に広がり、豊かなくらしと活力ある地域社会が実現することを願う」とあいさつ。26年度から始める「JAサテライト プラス」事業を紹介した。
来賓の江口勝福岡県副知事(服部知事代理)は「『家の光』は農業振興に多大な貢献をし、本県も後押しいただいた。ぜひこの機会に『食の王国・福岡』が誇る食と酒を堪能してほしい」と語った。JA全中の山野徹会長は、教育文化活動の実践支援への感謝と今後の力添えへの期待を述べ、JA福岡中央会の乗富幸雄会長も「教育文化活動が今後も全国の地域発展と組合員の豊かな暮らしづくりに貢献することを祈念する」とあいさつした。
大会では「第76回家の光文化賞」の表彰が行われた。家の光文化賞は1949年に制定され、これまでに延べ292組合を顕彰してきた。創意工夫に富んだ教育文化活動に取り組み、家の光事業がJAの事業・活動のなかで明確に位置づけられ成果を上げているJAを顕彰する。
第76回はJAこうか(滋賀県)とJAやつしろ(熊本県)が受賞した。また、教育文化活動をJAの事業・活動のなかに明確に位置づけ「家の光文化賞」にチャレンジするJAを育成しようと制定された「家の光文化賞促進賞」はJA秋田やまもと(秋田県)とJAそお鹿児島(鹿児島県)が受賞した。
大会ではJA普及活用実績表彰も行われ、全国で35JAが表彰された。そのなかで『家の光』『地上』『ちゃぐりん』3誌の普及活用拡大運動に取り組み、各誌ともに大きな増部実績をあげた千葉県のJAいちかわが特別普及実績表彰を受賞した。
大会メインの体験発表では前日の都道府県代表体験発表大会で選出された9人(記事活用の部6人、普及・文化活動の部3人)が発表した。
審査の結果、記事活用の部で最優秀賞の志村源太郎記念賞に選ばれたのは「食農活動がフレミズの未来を拓く」をテーマに発表した静岡県JAみっかびの樋田奈津子さん。審査委員長の北川太一摂南大学特任教授は「学びの場を大切にして女性のエンパワーメントにつなげる流れがよくわかった」と講評した。
普及・文化活動の部でJA全中会長賞に選ばれたのは「待ったなし!これからどうする!?組織基盤!」をテーマに発表した滋賀県JA東びわこの小西雄二郎さん。北川審査委員長は「WEBマガジンの活用など他JAにもヒントがたくさんあった」と講評した。なお、9人の発表者には、家の光協会会長特別賞が贈られた。また、『ちゃぐりん』愛読者特別発表は神奈川県横浜市立緑小学校2年生の齋藤琴葉さんが発表した。
今大会では「家の光100周年ダンスコンテスト」(100ダン)の表彰が行われ、公式ダンス部門にJAいわて花巻の「チームあいのうど」が、フリーアレンジ部門に「JAおおいた杵築女性部ミモザ」が、それぞれ大賞に輝いた。100ダンには794作品が寄せられ、表彰後、大賞受賞者らはステージで、参加者は席から立ってダンスし、会場に笑顔の輪が広がった。
大会では最後に申し合わせを採択した。来年の第68回全国家の光大会は神奈川県横浜市で開催される。
家の光協会会長特別賞は以下の通り。
〈記事活用の部〉
▽キエーロがむすぶ 人と人とのつながり=JA愛知東・松山和彦(愛知県)▽食農活動がフレミズの未来を拓く=JAみっかび・樋田奈津子(静岡県)▽つなぐその先へ=JA秋田ふるさと・伊藤美緒(秋田県)▽女性部活動で新たに挑戦! ~私の人生最高~=JA伊万里・前田美弥子(佐賀県)▽ばば友と笑顔をつなぐ『家の光』~世代を超えた"光"が未来をつくる~=JA筑紫・永冨舞(福岡県)▽enjoy!農業そして未来へ=JAはが野・小島敬子(栃木県)
〈普及・文化活動の部〉
▽相棒は『家の光』~私の言葉でつなぐ小さなultra soul!~=JA晴れの国岡山・近藤恵(岡山県)▽寄り添いつながる 未来への循環=JA安房・諏訪優(千葉県)▽待ったなし!これからどうする!?組織基盤!=JA東びわこ・小西雄二郎(滋賀県)
記事が背中を押す
【志村源太郎記念賞】食農活動がフレミズの未来を拓く
静岡県JAみっかび 樋田奈津子さん
記事活用の部の最優秀 JAみっかび・樋田奈津子さん(右)
私が暮らすのは静岡県西部、温州ミカンで有名な三ヶ日町です。私たちフレミズ自主活動グループの名前も「みかんちゃん」と名付けました。JA女性部主催のフレッシュミズカレッジで2年間一緒に学んで仲良くなった10人の元気なママたちと2016年に結成したJAみっかび初のフレミズグループです。
ただ、楽しみだけのために活動していたら10年を迎えるのは難しかったかもしれません。転機となったのはフレッシュミズ全国交流集会への参加です。全国のフレミズの多彩な活動、特に小学生との大豆栽培の話が深く印象に残りました。
『家の光』2018年4月号で岐阜県の女性部が大豆栽培と加工を通して食や農の大切さを次世代に伝えている記事を読み「これだ」と感じ、すぐに子どもが通う小学校に行くと、校長先生が快諾してくれました。
大豆栽培に詳しい女性部員を紹介してもらい勉強会からスタートしました。青大豆を栽培することに決め、畑づくりを始めました。大豆の小さな芽を見た瞬間、わくわく感が一気に高まりました。11月には生徒と収穫。1週間ほど乾燥させて脱穀も一緒に行い、1俵の大豆が取れました。
私が食農活動で一番大切にしているのは「自分たちの手で栽培したものをいかに無駄なくおいしく食べるか」ということです。この点にこだわり『ちゃぐりん』2019年2月号を参考に小学生と一緒に豆腐とみそ造りに挑戦しました。おからはあんまきにし、食材を無駄なく使うことができ、小学生からもふわふわでおいしいと大好評。小学校の先生方からも感謝の言葉をいただきました。
私たちの活動に興味をもった若い女性がフレッシュミズカレッジに申し込み、これまで100人以上が参加しています。仲間の声を聴き、私の中で新しい夢が生まれました。それはJAを拠点にしたフレミズフェスタ、親子で楽しめる食と農のイベントの開催です。同世代の仲間と魅力的な活動を通してつながり自分たちの暮らす地域を元気にしたいです。食農活動がフレミズの未来を拓くと信じて。
仲間づくりの糧に
【JA全中会長賞】待ったなし!これからどうする!?組織基盤!
滋賀県JA東びわこ 小西雄二郎さん
普及・文化活動の部の最優秀 JA東びわこの小西雄二郎さん(右)
JA東びわこは琵琶湖の東側に位置し彦根市など1市4町を管内とする組合員約2・1万人のJAです。
すべての事業のきっかけは教育文化活動で、三つの取り組みを継続してきました。まず職員教育として毎週水曜日の朝礼時、全部署で『家の光』読書会をしています。当番の職員が題材を選ぶことで自ら考え学びが深まり、職員全体の教育文化活動への理解促進につながっています。
次に組合員教育において22の小グループで『家の光』を参考にそれぞれ活動、一定の購読率を活動助成の条件とするなど普及拡大と記事活用の強化に取り組んでいます。また、食農教育として地域の小学2~5年生を対象に活動しています。
食農教育のポイントは、教育活動の一環であることを明確に位置付けること、班編成の時に学校をシャッフルして子どもたち自身に仲間づくりや自主性の発揮を促すことです。
しかし近年、「組織基盤の弱体化」に直面し、新たに三つの取り組みを始めました。
一つ目は組合員大学アグリライフです。およそ50歳代までの15人程度で構成し将来の地域リーダー育成をめざしています。グループワークを多く取り入れ、次代を担うリーダー同士、また伴走するJAにとって良い仲間作りと学びのきっかけになっています。
二つ目は次世代ワークショップMirayne(ミレイネ)です。およそ50歳以下の女性を対象にさまざまなワークショップを展開しています。「わがJA意識」、同じ目的や趣味をもった、より強く結びついた仲間の輪を広げています。
三つ目が食と農のすき間を埋めるWEBマガジン『Umel(ウメル)』です。便利さの裏で食と農は離れてしまい農産物がどう育ち、誰がどんな思いで作っているのか知ろうとする機会も習慣も失われつつある状況に危機感を抱き、食と農のすき間を埋めることこそがJAの使命だ、と奮起して立ち上げたのが地域の農家一人ひとりの思いやこだわりを伝えるWEBマガジン『Umel』です。公式LINE、Instagramと連動させ、累計ページビュー(PV)が20万を突破しました。これらの取り組みがJAを知るきっかけになり、参加、利用、応援団、仲間へとつながっていくこと、そして各地域の課題や組合員の課題解決にもつながり10年後、20年後の強固な関係性が築かれていくと確信しています。
【大会申し合わせ】
▽「食と農」「協同組合」に関する学習活動と、幅広い層への理解を促す情報発信を行い、JAに結集する仲間づくりをすすめます。
▽「協同活動と総合事業の好循環」をつうじて、協同の心を育み助け合いの力を発揮し、組合員の豊かな暮らしを実現します。
▽『家の光』『地上』『ちゃぐりん』『やさい畑』「家の光図書」の普及活用運動をすすめ、記事活用と文化活動の実践によって家族や仲間、地域に協同の輪を広げます。
(令和8年2月26日 第67回全国家の光大会出席者一同)
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