米生産「732万t」 27年6月末在庫、暴落した年超える水準に 26年産作付意向2026年3月12日
農水省が集約した都道府県別の2026年産米作付意向を合計すると、生産量は732万tにのぼる。政府は26年産米の適正な生産量を711万tとしており、それを21万t上回る。その結果、27年6月末の民間在庫は236~266万tとかつてない水準に膨れ上がることになり、暴落の懸念が一段と強まりそうだ。

「適正」生産量から21万t上振れ
農水省は3月11日、「水田における作付意向について(令和8年産第1回中間的取組状況(令和8年1月末時点))を公表した。農業再生協議会から作付意向を聴き取ってとりまとめた。
主食用米の作付面積は136.1万haで前年比▲0.6万haだが、前年はゼロだった備蓄米の作付が1.4万haとなるため合計すると対前年比0.8万ha増となる。平均反収10a当たり538kgで計算すると主食用米の生産は732万t、備蓄米は8万tとなる。
大半の県は前年並み、新潟は3400ha減
都道府県別にみると、北海道、秋田、茨城、栃木など大半が前年並みの作付となった(表「水田の作付意向」参照)。
新潟(対前年比▲3400ha)、山形(同▲1900ha)、宮城(同▲1300ha)、福島(同▲1100ha)、三重(同▲300ha)などが前年実績より作付面積を減らした。
他方、青森は前年より1000ha増え、滋賀、岐阜、山口も微増した。
27年6月末在庫は、暴落した13~14年を超える恐れ

農水省が食糧部会で示してきた「主食用米の需給見通し」にもとづき、26年産米の生産量を711万tから732万tに置き換えると、27年6月末在庫は236~245万tに膨れ上がる(表「2026/27年の主食用米等の需給見通し」参照。表の左欄が農水省が食糧部会に示した数字で、右欄が今回の「732万t」を入れて再計算した数字)。
2013年の6月末在庫は224万t、14年の6月末在庫は220万tだった。過剰在庫が2年連続し、14年の相対取引価格は玄米60kg当たり1万1967円に暴落した。6月末在庫が218万tだった2021年も、相対取引価格は1万2804円に落ち込んだ。このままでは、27年6月末在庫は13年や21年の6月末在庫を大きく超えると見込まれる。
JAグループは啓発に注力
前年より増産方向の数字となった青森県再生協議会では、「まだ営農計画書が出されておらず、数字の精度は高くない。主食用米の作付の一部は備蓄米に回るのではないか。生産者が見通しを立てられるよう、政府は早く備蓄米買い入れの公告をし、買い戻しについての方針も示してほしい」と話す。
生産の目安では前年比▲5762ha(▲9.9%)だったが、今回の作付意向調査では前年並みとなった栃木県再生協議会では「県再生協では約1割減の方向を出したが、現場の生産意欲がけっこう高いようだ。JAグループとしては、需給状況を説明するなど啓発活動を強めている」と説明する。
現場に強まる危機感
同じく、前年比▲7023ha(▲8.6%)の目安を設定したが、今回の調査では微減にとどまった秋田県再生協議会は「再生協は減らす方向を出したが『守らせる』ことはしておらず情報提供の位置づけだ。秋田県の6月末民間在庫は10~12万tが適正だが、このままでは20万tに膨れかねない」と危惧する。その上で「(米どころ)秋田なので、生産者は米を作りたい。主食用なら事前契約をしっかりし、厳しければ輸出など非主食用への振り向けも考えてほしい。冬は生産者の勉強会や研修会が多く、お邪魔して話しているが真剣に聞いてくれ、危機感の強まりを感じる」とした。
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